消費者ではなく、生活者という言葉が使われる場面が増えました。真に生活者起点のマーケティングを実践するうえでは、一人ひとりの顧客に「人」として向き合うことが求められています。データも駆使した、「人」中心のマーケティングの実践論を全12回の連載で解説していきます。
過去の経験をもとにしない 事実をもとにしたプランニング
「広告費の適切な使い方」は広告に携わる方々の長らくの課題かと思います。「テレビCMの偏重」や、はたまた「過剰なデジタルシフト」など、持たれている危機感は様々ですが、「過去の経験や感覚からメディアプランを組んでしまっている」という課題感では共通しています。
生活者のメディア環境の変化は今この瞬間にも起きています。適切なメディアプランニングを実施する上では、この変化を正しく捉え、生活者起点で組み立てていくことが重要です。
本稿では、実際にデータ分析を行った結果を用いつつ、この“生活者起点のメディアプランニング”について考察します。
買い物行動ログとメディア視聴行動ログのシングルソースデータを用い、「ある食品カテゴリのヘビーユーザー×テレビをあまり見ない」セグメントのメディア利用状況を分析しました※1。
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