バンダイのカプセルトイブランド「ガシャポン」は、2022年で誕生から45周年。ハンドルを「ガシャ」と回すとカプセルが「ポン」と出ることからガシャポンと名付けられた。
カプセルトイ自体は1960年代に海外から入ってきたもの。当時はガムボールなどの菓子が出てくるタイプが多かったが、バンダイは自社の主流商材であるキャラクターを使用した玩具を投入。また、当時のカプセルトイは20円のものが主流であったが、商品のクオリティ面での差別化をはかり100円で展開。その後も多彩なキャラクターを強みに時代のトレンドに合わせた豊富なラインアップで商品化を図っていった。
現在、国内のカプセルトイ市場は500億円規模に拡大。その中でバンダイは、メーカー別売上シェアで全体の約55%を占める。キャッシュレス決済対応自販機や、オンラインで楽しめる「ガシャポンオンライン」の開発に加え、2021年は最大2500円という高価格帯の自販機「プレミアムガシャポン」を設置するなど、先進的な取り組みで市場をリード。海外へも事業を拡大し、現在は約2万台を12の国と地域に設置している。
同社執行役員でありベンダー事業部 ゼネラルマネージャーの田川大志氏は、市場のトップランナーとして50年先を見据えた取り組みにおいて、ガシャポンの新たな体験を「自販機」と「商品」の双方でさらに追求していくと強調。それとともに、SDGsにも配慮したブランドづくりを目指していく。これまでにもガシャポンは、リサイクルしやすい素材の使用やカプセルのリサイクル事業の運営、カプセル自体が本体になる商品などを展開している。
常に驚きや夢、ワクワク感を提供したいとの思いのもと、ガシャポンはさらなる進化を遂げるべく、45周年事業として様々な施策を1年かけて実施していく。
視点01 商品・ラインアップ
老若男女に親しまれるような商品ラインアップに取り組む
誕生から45年間で累計約38億190万個(2021年12月時点、同社調べ)の販売個数を誇るガシャポンは、現在に至るまでに、カプセルトイ市場にいくつものブームをもたらしてきた。中でも1983年以降、時代を超えて人気を博している『キン肉マン』の「キンケシ」は、累計1.8億個売り上げ、一大ブームを巻き起こし、現在も販売が続いている。
また、当初の主要購買層は小学生男子であったが、それを打開し客層を広げたのが、2015年に登場した「Brilliant Capsule(ブリリアントカプセル)」という売場。「Brilliant Capsule」は「かわいい」をテーマにアイテムを販売するシリーズで、ガシャポンはこれにより新たな...