「甘いことって、悪いこと?」世の中のトレンドに葛藤
雪印メグミルクは、発売から60年を迎える「雪印コーヒー」のリニューアルに加え、スリムパックや希釈タイプ等のシリーズ商品を新たに発売。それに合わせてWeb動画「#雪コに甘やかされたいLv.60」の公開をはじめとする「#雪コに甘やかされたい」と題したプロモーションを3月15日より開始した。
プロモーションの一環として、4月9日には雪印メグミルク公式Twitterにて、雪印コーヒーの悩みと葛藤を打ち明けた「つぶやき」を投稿。この投稿と連動した内容で、朝日新聞朝刊東京版に15段広告を出稿した。
近年のコーヒーのトレンドは「甘さひかえめ」。一方、雪印コーヒーは1963年に誕生して以来、コーヒーに加えたミルクのまろやかさとやさしい甘さが特徴。子どもから大人まで親しみやすい味わいを60年間提供してきた。
本プロモーションでは、雪印コーヒーのこの“甘さ”により、食品のトレンドとは逆の独自のポジションを確立しようと考えたと、コピーライターを務めたハッピーアワーズ博報堂の内山奈月氏は話す。
「今回の施策を検討する際に導き出したインサイトは、“実はみんな何かに甘えたいのでは?”ということです。コロナ禍による様々な活動の自粛、会社や学校での失敗や悩みなど、息苦しささえ感じる“苦さ”。そんな世知辛い世の中に必要なのは“甘さ”だと考えました」(内山氏)。
雪コが打ち明けた悩みがユーザーの共感と支持を獲得
本施策で軸となったのは、“Twitter文脈”でのコミュニケーション。4月9日の早朝にTwitterにて「どうしよう⋯#雪印コーヒー、悩んでます⋯。」と、時代の流れに合わせて甘さをひかえるべきか、それとも最近の世の中は苦い出来事も多いからこそ、逆に甘さが必要なのかとの葛藤をツイート。
コメント欄に「甘くてもいいよ」「甘くても悪くない」の2つの選択肢を用意し、どちらかを選ぶと「感謝の甘やかし動画」が見られるという仕組みに。