旅行者の各行程へのアプローチを可能とする、全日空商事の広告配信ソリューション「TRAVEL MEDIA™(トラベルメディア)」。ブランディング広告の配信に強みをもつPORTOがプラットフォームをOEM提供し、プログラマティックな広告配信の実現が進んでいる。PORTO代表取締役の吉田大樹氏と、全日空商事 デジタルメディア事業部 トラベルメディアチームリーダーの林伸行氏に話を聞いた。
特別感のある場所を起点に 地域全体の活性化も図る
2021年11月に本格始動した全日空商事の広告配信ソリューション「TRAVEL MEDIA™」。背景には、旅客導線における顧客体験の創出があった。
これまで空港内のメディアといえば、冊子やポスターなどアナログ媒体が中心。機内誌も、感染拡大予防を理由に設置を取りやめるなど、コロナ禍におけるデジタルシフトを余儀なくされていた。
「この機にデジタル化を進め、あらゆる旅行者とのタッチポイントをメディア化。それらをつなぐことで、価値あるコミュニケーションを創出したいという思いがあった」と全日空商事の林氏は話す。
同ソリューションでは、PORTOが提供するDSPをカスタマイズした「TRAVEL MEDIA™ DSP」を構築。日常で触れるデジタル広告や動画・音声広告、ホテルや交通機関のデジタルサイネージ等へ一気通貫での出稿や効果計測が可能となった。
今回新たにリリースしたのが、国内初の空港DOOHソリューションの「TRAVEL MEDIA™ Airport Dynamic Ad Vision」だ。現在国内6空港に、大型ハイビジョンデジタルサイネージを計32台設置。国内線の空港利用者の7〜8割カバー率※を目指し、設置場所の拡大を図る。
「OOHの魅力は、その場の特性を生かしたコミュニケーションにある。ただでさえ特別感のある空港という場所、媒体のサイズ。旅行者のモーメントをとらえたクリエイティブの可能性も広がるのではないか」とPORTOの吉田代表は話す。今回のDOOHネットワーク化により、これまで空港毎に行っていた媒体購入、素材入稿等の業務も一元化され、広告の切り替えも柔軟に。空港事業者にとっても広告切り替えのコストや時間の削減、効率化につながる。
さらに同サービスでは、サイネージに設置したAIカメラによる視認者の計測データと各種デジタル広告のデータを掛け合わせることで、広告効果の可視化にも取り組む。旅行者の購買意欲や情報に対する受容性の高さなど、『旅』という場の特長を数値で明らかにしていく考えだ。
「今後は『TRAVEL MEDIA™』を起点に、広告出稿だけでない、企業の本質的な課題解決のための一歩踏み込んだ提案や、地域の観光情報流通の最適化で人々の移動体験の価値を高め、地域や観光業界へも貢献していきたい」と林氏は意気込む。
TRAVEL MEDIA™ Airport Dynamic Ad Visonに関するお問合せ先
全日空商事株式会社 デジタルメディア部 トラベルメディアチーム
E-mail:ml_notice_ mediasales@anatc.com
Web問い合わせ:https://www6.webcas.net/form/pub/anatc/travelmedia?id=