2021年4月の経営機構改革により誕生した新生「ソニーグループ」は、グローバルに広がるグループ全社員に向け、人材理念(Sony's People Philosophy)を再定義した。同社では約11万人の人材と、「ソニーグループ」という企業の関係をいかにとらえているのか。
Sony's Purpose
クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。
Sony's Values
「夢と好奇心」「多様性」「高潔さと誠実さ」「持続可能性」
Sony's People Philosophy
Special You, Diverse Sony
受け継いできた企業文化を紐解き デザインの力で明文化する
ソニーは2021年4月、それまで統合されていた“グループ本社機能”と“エレクトロニクス事業の本社間接機能”の役割を分離。グループ本社機能に特化した「ソニーグループ」を新たに発足、多様な事業がより連携を強化してシナジーを発揮できる体制を整えた。
同社では2019年1月にグループ約11万人がベクトルを揃え、長期的に価値を創出し続けることを目的としたSony's Purpose「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。」を発表。そして経営機構改革を踏まえ、Sony's People Philosophy「Special You, Diverse Sony」を制定した。
グループ人事部の陰山雄平氏は、「PurposeもPeople Philosophyも、新たに定めたものではありますが、創業者の思いや企業文化として受け継がれてきたものを、改めて言葉にしたものだと考えています」と話す。
創業者のひとり、井深大氏の言葉に「企業もお城と同じもの。強い石垣はいろいろな形の石をうまくかみ合わせることによってできる。」(「人材石垣論」)というものがある。この言葉もPeople Philosophyにつながっており、制作プロジェクトが始動した当時は、さまざまな表現で社内に浸透していた言葉たちを集めることも行ったという。
People Philosophyの制作に携わった、クリエイティブセンターでコーポレートコミュニケーションの...