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「安さ」追求はどこまで必要? 今こそ、見直す「価格戦略」

昨年は「値上げ元年」だった? アキダイ、秋葉社長が語る価格変動のいま

秋葉弘道氏(アキダイ)

食品メーカーによる値上げ発表が続いている昨今、小売の現場ではどのように価格と向き合っているのか。スーパーマーケット「アキダイ」の代表取締役、秋葉弘道氏に、食品の価格の現状と、今後の予想を聞いた。

アキダイでは、目に入りやすい店頭には顧客が“お得”と感じるものや彩のよいものを配置するなど、陳列も工夫している。

秋葉氏が考える、価格変動が見られる食品5選

アキダイ
代表取締役
秋葉弘道氏

ジャガイモ、玉ねぎ

──主な要因:北海道の異常気象(高温・干ばつなど)、生産者の減少

輸入肉全般

──主な要因:新型コロナの影響、円安

食用油

──主な要因:地球環境の変化による原材料の生産量減少、バイオ燃料の需要増大

小麦を使用した加工品

──主な要因:輸入小麦の高騰(世界での需要増大)、地球環境の変化による生産量減少

増加する「食品値上げ」最近の動向とその要因

都内を中心にスーパーマーケットを展開するアキダイ。一般的なスーパーマーケットがバイヤーや仲卸業者を経由して仕入れを行うのに対して、同社では市場から直接食品を仕入れているため、市場との価格交渉を日々行っており、価格変動を直に感じられる環境にあるという。

生鮮食品に関しては現在、複数の要因で値上がりが起きていると同社代表取締役の秋葉弘道氏は話す。

「まず、大きな影響を与えているのが北海道の気候変動です。高温・干ばつなどにより、ジャガイモや玉ねぎの収穫量が減少し市場での価格が高騰しています」と秋葉氏。

ほかにも、コロナ禍や生産者の高齢化による働き手の減少も、国産品の減少につながっているという。

また、牛・豚・鶏といった輸入肉をはじめとした、新型コロナによる輸入品の減少も物価高騰のさまざまな場面に影響を与えている。

「日本に入ってくる数が...

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