次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する本連載。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのだろうか。今回はタイガー魔法瓶 ソリューショングループ 広報宣伝チームで活躍する林優紀さんに話を聞いた。

タイガー魔法瓶
ソリューショングループ
広報宣伝チーム
林 優紀(はやし・ゆき)さん 29歳
2014年、タイガー魔法瓶に入社。入社4年目に東京支店(営業)から広報宣伝チームに異動し、<炊きたて>土鍋ご泡火炊きなど炊飯器を中心にプロモーション全般を担当。2020年に双子を出産・育休後、現在はコーポレートPRおよびSNSの担当をしている。
土鍋を軸にしたプロモーションで“何となく”の明確化に注力
真空断熱ボトルや炊飯器をはじめとした家電製品を製造・販売するタイガー魔法瓶。2023年に創業100周年を迎える日本の老舗家電メーカーのひとつだ。
そんな歴史ある同社の広報宣伝チームで活躍する林優紀さんは、現在入社8年目。主に企業全般の広報PR戦略の設計やSNS運用を担当している。
「入社時に担当していたのは通販法人の営業。テレビ通販に出演して商品を売ったこともありました。営業を経験してモノを売ることの大変さを理解、商品を売りやすくするにはどうすればよいかを考えるようになったのです。それがきっかけで、“売りやすくなる仕掛け”をつくりたいと思い、広報宣伝チームへの異動を希望しました」(林さん)。
広報・宣伝の業務に携わってから、林さんが忘れられない業務は、2019年に担当した炊飯器ブランド「炊きたて」の土鍋を軸にしたプロモーション立案だった。
「当社の炊飯器の特徴は、内釜が本物の土鍋でつくられていることです。発売開始は2006年、炊飯器に土鍋を使用しているということで、お客さまにとってはインパクトがある商品だと思います。また、商品特性のおかげで通常の炊飯器で炊くものとは違う炊きあがりになるのだろう、ということや、“何となくおいしい”という想像がつくはずです。
でも、“なぜ土鍋だとおいしく炊けるのか”ということは...