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「人」中心マーケティングのススメ

消費者から『Friends』へ いま、顧客理解の範囲を拡張すべき理由

宮本 邦康氏(インテージ)

消費者ではなく、生活者という言葉が使われる場面が増えました。真に生活者起点のマーケティングを実践するうえでは、一人ひとりの顧客に「人」として向き合うことが求められています。データも駆使した、「人」中心のマーケティングの実践論を全12回の連載で解説していきます。

モノを買う瞬間の前後 生活シーンにこそヒントがある

最近、リサーチ会社である当社には「人々の普段の生活シーンを捉え直したい。自社の商品の利用有無に関わらず」という企業からの相談が増えています。私たちは、これを『生活者の360度理解』と呼んでいます。

これまでは“モノ”を通じた消費者との繋がりが中心でしたが、“モノ”より“体験価値”が重視される時代になりました。生活者は日々、実に大量にある情報源から自分に合ったものを選びとり、さらにマーケターが想定もしていないような“新たな生活シーン”の中でそれを楽しみ、その感想を気軽にシェアして過ごしています。

今や“モノを購入する瞬間”よりも、その前後にある、多様で変化の早い“生活シーン”にこそ、商品づくりやマーケティングのヒントが潜んでいます。自社の提供価値を、その中でどう体験してもらえるかが大切なのです。

例えば自動車業界では、購入前に...

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成長のヒントは、自社の商品カテゴリーの外側にある。
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