大ヒットの『鬼滅の刃』『呪術廻戦』をはじめ、さまざまな企業とのコラボレーションを実現している作品を多数持つ集英社が考える、企業がIP活用に求めるものとは?出版メディアの本質的な価値について、広告部 部長の田邊泰氏に聞いた。
拡大する出版社の競合 鍵となる濃いコミュニティの証明
2021年は引き続き各業界に新型コロナの影響があり、多くの美容誌、ファッション誌を抱える当社とかかわりの深い、アパレル業界なども打撃を受けました。この状況下で各業界のDXが進み、我々出版業界においてもオンラインメディアの活用が加速。出版社が持つ広告の概念にも、新たなものが生まれています。
このような状況下で私が感じたのは、広告主企業と出版社の新しい関係です。昨今、漫画コンテンツについて世界的ハイブランドから、IPコラボレーションのオファーをいただく機会が増えています。
『少年ジャンプ+』で連載中の『SPY×FAMILY』はDiorとコラボ。作者により、Diorの2021年春夏コレクションに身を包んだ登場キャラクターが描かれたほか、そのイラストを実際にモデルのCocomiさんが再現し、その様子を『SPUR』に掲載しました。
また、人気コミック『約束のネバーランド』を手掛けた白井カイウさん、出水ぽすかさんとCHANELのコラボも...