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求めるのは障がい者と社会をつなぐメディア バイオリニスト、式町水晶氏の広告観

式町水晶さん

脳性まひと向き合いながら、ポップ・バイオリニスト、作曲家として活躍する式町水晶氏。9月に実施された東京2020パラリンピックの閉会式での演奏時に感じたことや、障がいがあるからこそ考える視点を持てたという、これからのメディアへの期待について、話を聞いた。

式町水晶(しきまち・みずき)さん
1996年北海道生まれ。3歳の時に脳性まひ(小脳低形成)と診断される。リハビリの一環として4歳からバイオリン教室に通い始める。5歳の時に網膜変性症・眼球運動失調・視神経乳頭陥凹拡大が見つかる。8歳の時に世界的バイオリン奏者、中澤きみ子氏に師事。音楽性の幅を広げるため、10歳からポップスバイオリンを始め、幅広いフィールドで活躍中のバイオリニスト、中西俊博氏に師事。2018年4月『孤独の戦士』でメジャー・デビュー。現在も研鑚を積みながら、コンサート、ライブ、楽曲制作のほか、講演活動も精力的に実施。障がい者と健常者の垣根を越えて、地域社会や若者に夢・希望を少しでも贈りたいとの思いで、演奏を通し貢献活動を行っている。

リハビリで出会ったバイオリンで パラリンピック閉会式の舞台へ

3歳の時に脳性まひ(小脳低形成)と診断され、リハビリの一環として4歳からバイオリンの演奏をはじめた式町水晶氏。エレクトリックバイオリンによるエフェクターを駆使した独自のサウンドを奏でるなどポップ・バイオリニスト、作曲家として活動し、2018年に発売したCDアルバム『孤独の戦士』(キングレコード)でメジャー・デビューを果たした。

北海道で生まれ、東京都町田市育ちの式町氏だが、2017年からは神奈川県小田原市に在住。日本史に興味を持つ式町氏は、自身が尊敬する戦国武将であり小田原城を本拠としながら城下町の発展に尽力した北条氏康をテーマとした曲「UJIYASU」を作曲したほか、小田原市でのコンサート開催など、地域貢献活動も精力的に行っている。

式町氏の最近の活動の中で大きな転機となったのが、今年の8月から9月にかけて行われた、東京2020パラリンピック競技大会閉会式での演奏だ。演奏時の心情について式町氏は「一番印象に残っているのは、演奏を聴いてくださっている選手の皆さんの笑顔」であると話す。

「私自身、脳性まひや網膜変性症などを抱えて生きてきたなかで、悔しい思いをしたことも多くあります。本来はマイペースな性格なのですが、悔しい思いを積み重ねていった影響か、闘争本能や負けたくない気持ちが結構強くて(笑)。オリンピックやパラリンピックは競技なので、一番を目指すわけですよね。そこには喜びもあれば、それと同じ、もしくはそれ以上の悔しさもあると思うんです。でも、閉会式で私が見た選手の皆さんは、本当に素敵な笑顔だった。本気の勝負を超えて、互いの健闘をたたえあう気持ちのよい笑顔を見て、自分の未熟さを感じつつ、その場に携われたことが本当に嬉しくて、感謝の気持ちでいっぱいでした」(式町氏)。

東京2020パラリンピック競技大会閉会式当日、衣裳を着た式町氏。多種多様な障がいを持つ選手、出演者に対して、一人ひとりに合わせた丁寧な対応を笑顔で行うスタッフの様子も強く印象に残っていると話す。

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