公式「歌ってみた」を配信 デジタル上の接点をつくる
フジパンは秋の本仕込キャンペーンのスタートに合わせ、9月1日より新テレビCMの全国放映を開始した。
食パン「本仕込」は、日本人の味覚に合う炊きたてご飯のような「もっちり食感」を目指し、約2年の開発期間を経て、1993年5月1日に販売をスタートした。当時、パンは洋食というイメージが根強く、カタカナの商品名が主流だったが、もっちりおいしい日本の食パンを想起させる漢字の「本仕込」を採用し、漢字を使用した食パンの商品名の先駆けにもなった。発売当時の想いを受け継ぎ、5月1日は「本仕込の日」に制定している。
フジパン「本仕込」食パンのCMといえば、松下由樹さんと「朝はパンの歌」をイメージする人も多いのではないだろうか。フジパンマーケティング部の広報担当者は、「朝はパンという歌はフジパン『本仕込』の財産となっています」と話す。「これまでとは違う形で歌の魅力を引き出し、より広く知ってもらい、愛してもらうことで、長く支持されるブランドとしてのポジションを築きたいと考えました」。
そこで、新テレビCMでは、「朝はパンの歌」をテーマに展開。「朝はパンの歌 篇」では、特別版のロングバージョンの曲を制作した。さらに、今回はメインターゲットである主婦層だけでなく、強化ターゲットとして若年層も視野に入れ、フジパンの公式Twitterでは、YouTubeやSNSを中心に若年層に人気を集めるこぴ(kopi)さんとともに、60秒の「朝はパン」フルコーラスを制作し、フジパン公式の「歌ってみた」動画を作成した。
担当者は、「デジタル上での企画も厚くすることにより、新たなターゲットとのリレーションを獲得し、朝はパン=本仕込というメッセージを浸透させられればと考えました」と話す。
こぴさんは、シンガーソングライターとして活動する傍ら、YouTubeにて弾き語りや美容、ファッションなどを公開し、チャンネル登録者も21万人を誇る。「フジパンの公式Twitterアカウントが一本化されるタイミングでもあったので、アカウントの求心力を高める狙いもあり、Twitter上を賑わす企画として、発信力の強いこぴさんとタッグを組みました」。
二段階構えの施策で 広告効果の最大化を図る
今回のキャンペーンでは、9月1日からの新テレビCMを前に、ティザー広告として歌い手を伏せた...