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経済学の視点

マーケティングの「青い鳥」

飯田泰之氏(明治大学)

地域ブランドの販売促進「東京」にこだわる必要性って?

仕事柄、地域活性化に関する補助金事業の審査や事後評価などに参加することもあるのですが──ことPR事業で完全にアピール対象を間違えている事業に出くわすことがあります。

特産品の地域外販売の強化というミッションがあると、少なからぬ地域で、なんの議論もなく「東京での販売強化」を前提に広告やイベントの企画立案が始まります。確かに、国内では東京圏が最大のマーケットです。一方で、東京ほど面倒なマーケットはない。

ある東北地方の県では、県内の温泉地への観光誘致を目指して大枚をはたいて都内でイベントを行いました。しかし、同キャンペーンでの効果はほぼなかったとか。理由は簡単です。伊豆・箱根から草津・伊香保・鬼怒川──東京ほど近場に有名温泉観光地を抱えている都市は珍しい。全国区、なんなら海外にも知られる温泉地がひしめく場所でマイナーな温泉地をPRするわけですから、かなりハードな仕事なのです。

これは商品の販売でも同じです。東京は日本中の商品が集まる場所です。東京というマーケットは日本最高のレッドオーシャン、競争圧力が強い市場でもあることをわすれてはいけません。一方で、東京の消費者が「あふれかえる種類の商品からベストを選ぶ力」に...

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