記念の一枚を記者にお任せ 故人の顔を死亡広告に掲載
新聞各社から地域や読者の需要に応える多様な新事業が生まれている。今回は写真に着目した取り組みを取り上げたい。自宅などへの出張撮影で写真記者の知見を生かしたり、故人の顔写真を死亡広告に載せられるようにしたりなどの動きがある。SNSに関連したサービスに、小型無人機(ドローン)を活用した取り組みを紹介する。
高知新聞社は4月、写真記者が依頼人の自宅などに赴いて記念写真を撮る新事業「高知新聞 出張写真館」を始めた。光を反射させるレフ版や、ストロボを乗せるライトスタンドなど写真館で使われる機材を持ち込む。家でくつろぐ様子や、背景幕を使った写真館のような記念撮影の依頼にも応じる。
撮影を担当するのは写真館での勤務経験がある記者。写真館での固定された撮影とは異なり、さまざまな角度から撮れることが写真記者の強みだという。自宅内の限られた空間で多くの構図を撮ることを心掛け、写真館との差別化を図る。
毎日読んでいる新聞の写真記者が家に来て撮影することで、読者に喜んでもらえるようにしたいとの思いが込められている。出張撮影事業は収入資源拡大策の一環。写真を掲載した記念新聞の制作も受け付ける。
撮影料金は税込3万円。記念新聞もつくる場合は4万円、5万円のコースがある。片道100キロ以上の移動には出張費3000円がかかる。
同姓同名別人との判別を 記者からの要望も
沖縄タイムス社は6月、故人の顔写真付きで死亡広告を載せるサービスを始めた。写真を見て故人をしのんでもらいたいとの遺族らの声に...
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