伸長する炭酸水市場で差別化を図るには?ヒントは「五感」に着目した炭酸刺激の感じ方
コモディティ化が進む飲料市場だが、近年新たなカテゴリーとして成長しているのが炭酸水だ。清涼飲料、茶系飲料以上に差別化の難しいこの市場に新たな戦略でサントリー食品インターナショナルが投入したのが「THE STRONG 天然水スパークリング」だ。パッケージから広告まで“五感”に訴えかけるような、同ブランドの戦略とは。
業界別マーケティング課題 最先端の解決事例
2009年に自社ECサイトを開設したビームス。コロナ禍において、ECサイトが果たす役割がより高まっている今、オムニチャネルを戦略のひとつに掲げる同社が考える、ECのその先にあるマーケティング戦略とは。ECサイトオープンを手がけたコミュニティデザイン部の矢嶋正明氏が解説する。
現在公式サイトで配信中の「ビームスの、何℃で何着る?」
●コロナ禍とデジタル化により、売場とプロモーション手法が急激に変化
●ECの重要度が高まり、店舗における顧客体験にズレが生じ始めている
●店頭スタッフのDX化の遅れ
●売場はECに、紙媒体中心のプロモーションはオウンドメディアにシフト
●オン・オフ問わずシームレスな顧客体験を提供するシステムの構築
●競合のECと差別化を図る「人」起点のオムニチャネル戦略
アパレルや雑貨を中心に扱うセレクトショップ事業を展開するビームスでは、2009年に自社ECを立ち上げた。アパレル業界において比較的、早い段階からECに注力してきた同社。開設した当時の目的は、“顧客の姿を理解すること”と“在庫管理”だったとコミュニティデザイン部の矢嶋正明氏は話す。
「自社ECの開設前は、他社が運営するECモールに出店していました。売上は取れていたのですが、“どこの”、“誰が”商品を購入したのかがわからない状態であることを懸念していました。一方、自社ECは顧客データを自社内で集めることができるので、どんな人が購入してくれたのかがわかることがメリット。我々は長年、店頭でのビジネスを続けてきたので、チャネルがデジタルに移行しても、店頭での購買と同じ形、同じ質の価値提供を目指す当社としては、ビームスらしい購買体験をデジタルでも提供するためにも、自社ECが必要だと考えたのです」。
日本のアパレルECは、大手プラットフォーマーが運営するECサイトを中心に発展。その会社がEC在庫管理の委託を一手に引き受けていた。しかし、店舗の在庫とECの在庫が別管理になっているということは、他社運営のECサイトには在庫があるものの...