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国語学の視点

UQモバイル、三姉妹「だぞっ」の研究

金水 敏氏(大阪大学)

ルーツは浅倉南?〈男ことば〉がもたらすインパクト

UQコミュニケーションズ「UQモバイル」CMは、2016年に深田恭子(長女)、多部未華子(次女)、永野芽郁(三女)にピンクのガチャピン(母)、ブルーのムック(父)を加えて、UQ三姉妹として出発した。

ピンク・レディーの「UFO」をバックに、豪華な衣装や場面をつくり込んだ静止画かと思わせて、「UQ♪」というフレーズでこちらを向くという趣向、そして最後に「UQだぞっ」という台詞をかぶせていくという固定されたフレームが視聴者に強い印象を与え、認知度を半年で24%から90%に押し上げるなど、CMとしては大成功を収めたという

※ORICON NEWS「静から動の落差と締めの『UQ♪』強烈な残存効果を残す『UQ三姉妹CM』演出の妙」2020.09.09

2021年6月からはフォーマットがかなり変わったが、ラストの決め台詞はそのままである。

国語学者および「役割語」研究者として、私はこのCMを見たときからずっと、なぜ「UQだぞっ」なのか、なぜこの「だぞっ」が強いインパクトを与えるのか、という問題が引っかかっていた。

日本語の「役割語」として、〈男ことば〉と〈女ことば〉がかなり厳密に区別されるということはよく知られている。現実社会では言葉の性差はかなり縮まってきているが、少し古めの役割語では、「~だわ」を除く...

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