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現代における「顧客理解」方法と実践

確かに便利!消費者のインサイトを捉えた商品 8事例

リモートワークにマスク生活、消費者の生活は大きく変化している。消費者の“いま”の気持ちに寄り添い、課題を解決するプロダクトの秀逸事例8選を紹介。

    CASE01 isshoni.ノートデスク/isshoni.ノートデスク厚口

    [isshoni.]

    DATA
    企業名 ダイゴー
    発売日 2020年9月(「ノートデスク厚口」は2021年2月)
    価格 330円~1,100円(税込)
    対象顧客 働く人(オフィスワーカー、リモートワーカー、テレワーク、在宅勤務の人など)
    販売店・チャネル 全国の文具店・書店・オンライン

    Q1 企画の背景

    働く人に向けたブランドとして新しいノートの開発中にコロナ禍となり、在宅勤務へとシフトする会社が増えました。当社も例外ではありませんでした。急遽在宅勤務となった場合、自宅で働くスペースが十分に確保できないという課題が発生します。オンライン会議などでノートを取りたい場合などに、置くスペースがないといった問題を解決できる形状のノートがないかという観点で開発が進みました。

    Q2「顧客理解」の方法(本商品誕生における調査・インプット法)

    通常時はターゲットユーザーに対してのマーケティング調査や、販売店など流通の意見なども聞きながら開発を進めますが、本商品については緊急事態宣言の発令により調査は行えず、販売店や流通も休業となっている状況でした。しかし、開発を進める中で社内の人間から「すぐに欲しい」という声が多く上がり、評価が高いということで商品化に至りました。通常とは異なる開発経緯をたどった商品です。

    CASE02 一膳ごはん 脂の乗った炙り焼きさば/一膳ごはん 鶏とななたまのそぼろ

    [一膳ごはんシリーズ]

    DATA
    企業名 セブン-イレブン・ジャパン
    発売日 2021年5月11日
    価格 270円(税込)※シリーズ内で商品により価格は異なる
    販売店・チャネル 全国のセブン-イレブン ※エリアにより規格、品揃えは異なる

    Q1 企画の背景

    昨今のコロナ禍において、セブン-イレブンの使われ方が変わってきています。カップ入りの少量惣菜の「カップデリ」を中心に惣菜、サラダ類の販売が好調となっており、一緒におにぎりが買われるケースが多いとわかりました。また、外食を控え、お家での食シーンが増えている中、“豊かな食卓”にしたいというニーズがあることに着目しました。

    一食完結型の食事から、ビュッフェのように複数の味わいを楽しみたいという傾向に合わせ、「一膳ごはん」の発売前にも、カップ入りの小容量パスタや寿司などを発売し、買い合わせにぴったりな商品提案をしています。

    Q2「顧客理解」の方法(本商品誕生における調査・インプット法)

    これまで、セブン-イレブンのお弁当類の品揃えは男性がターゲットの品揃えが多かったため、ごはん量は200g以上が大半でした。年々家庭でのお米の消費量が減っている中、「ごはん」の食べ方を改めて確認すると、特に女性は150g(1膳)以下を食べる人が大半となっており、お客さまの幅を広げるべく、「一膳」という量目を設定しました。また、コロナ禍において、家庭における食事シーンを考えると、おにぎりという形態ではなく容器(お茶碗)での形態の方が便利と考え、量目に加えて、値ごろ感も出した商品として発売しました。

    CASE03 エスプリーク シンクロフィット パクト EX

    [エスプリーク]

    DATA
    企業名 コーセー
    発売日 2021年2月16日
    対象顧客 20代~30代の方
    価格 3,080円(税込)※参考小売価格
    販売店・チャネル ドラッグストア、量販店、化粧品専門店

    Q1 企画の背景

    どんな肌状態の日でも、キレイにのり、肌そのものがキレイになったように見える仕上がりのファンデーションが欲しいというお客さまのニーズに応えるため、「エスプリーク シンクロフィット パクト EX」の企画を行いました。肌あれや乾燥によって凹凸やザラつきがあっても、肌に溶け込むようになじみ、密着して、毛穴、色ムラも自然にカバーします。

    またマスク着用時にも化粧を崩したくないという、コロナ禍における新たなニーズにも応えるため、当社独自開発の、「マスク内の環境下でも化粧持ちが持続する技術」を応用し、長時間のマスク着用後でも、メイク直後の仕上がりの持続を実現しました。

    Q2「顧客理解」の方法(本商品誕生における調査・インプット法)

    この商品の企画をスタートした際はコロナ禍以前だったため、通常のグループインタビューやデプス調査を実施し顧客理解を深めました。企画進行中にコロナ禍となり、改めてコンセプトを再考する必要が出てきたため、企画担当者自身の実体験や、社内のターゲット世代の声を拾うことで、「マスク荒れをしているなど、どんな肌状態の日でもキレイにのる」「マスク着用時でも使いたい」等のニーズを組み込み、コンセプトのブラッシュアップを図りました。

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