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『アジャイル型』のCM制作で事業に貢献 「ノバセル」クリエイティブチーム

ラクスル

これまで可視化が難しいといわれてきたテレビCMの効果を可視化し、運用型テレビCMという新しい概念を打ち立てた「ノバセル」。この世界観を実現するのが、データをもとにした出稿プランの最適化に加え、CMクリエイティブの最適化だ。事業成果にコミットするため「ノバセル」は自社内にもクリエイティブチームを抱える。その新しい制作の発想、プロセスに迫る。

感性よりもロジック優先 事業に貢献するCM制作

ラクスルが提供する運用型テレビCMサービス「ノバセル」は、これまで測定が難しいといわれていたテレビCMの効果を可視化。さらには特許も取得済みのCM効果可視化ツール「ノバセルアナリティクス」を用いれば、リアルタイムに効果を把握できるため、データをもとに最良の結果に向けた施策の企画・実施が可能になる。

しかし効果を可視化でき、出稿プランを調整できても広告効果を大きく左右するのが、クリエイティブだ。そこで事業に貢献するテレビCMの活用をクリエイティブ面からもサポートすべく、ノバセルでは社内にクリエイティブチームを抱えている。その制作本数は約3年で1267本にも及ぶという。

どのようなプロセスを通じて、クライアントの事業成果にコミットするクリエイティブを生み出しているのか。従来のテレビCM企画とどこが異なるのか。同社のクリエイティブ部で部長を務める西崎健太郎氏は、大手映像制作会社、IT企業、大手デジタル広告代理店でCM制作の経験も持つクリエイティブディレクター。同氏は「従来の広告制作は感性が重視されたと思います。しかしノバセルでは勘や経験、感性だけに頼らず、可視化されたデータをもとに訴求内容に検証を重ね、放映後の効果にまでクリエイターが向き合う体制ができている」と話す。

これまで、広告制作に携わるクリエイターのモチベーションの源泉となるものといえば、広告賞の獲得や話題性などが一般的だっただろう。しかし、西崎氏は「事業に対する貢献、そのインパクトをいかに最大化できるかを常に意識していますし、事業成果への貢献を把握できることがやりがいにつながっている」と語る。

西崎氏がノバセルに入社してから約1年半。テレビCMの効果と向き合いながら、ブラッシュアップを繰り返していく姿勢は、チームメンバー全体に共通するマインドだという。

西崎氏同様の考えでラクスルに参画をするメンバーは増えている。2020年に入社した御子神春葉氏もその一人だ。「前職では広告制作会社でプランナー兼ディレクターとして仕事をしてきました。企業規模に関わらず広告で悩んでいる担当者、経営者が世の中にはまだ多く存在していると感じ、テレビCMの効果を可視化できるノバセルの強みやクライアントに寄り添う姿勢に共感し、入社を決めました」と話す。

大手企業でも、これまでテレビCMの効果の可視化には悩みを抱えていたのだから、中小規模の企業における悩みはより根深い。この点について御子神氏は「ノバセルでは、マーケティング戦略からクリエイティブ効果測定まで広い領域に携わることができるので、広告に対する知見のない企業に寄り添うために必要な幅広い知識を身につけることができると思ったことも入社の動機のひとつです」と話す。

西崎氏、御子神氏が手がけたCM事例。

立てた仮説を複数検証 リスクを抑えて勝ち筋を握る

それでは事業成果に貢献する、同社のクリエイティブチームはどのようなプロセスで仕事をしているのだろうか。これまでクリエイティブの検証と言えば、放映前のクリエイティブテスト、あるいは放映が終わった後での広告効果の測定が一般的だった。しかしリアルタイムで効果が可視化できる「ノバセルアナリティクス」を用いれば、より柔軟なプランニングが可能になるのだという。

西崎氏は「どんなに事前調査で仮説検証しても、いきなり1本に絞って関東圏で億単位のテレビCMを投下するのは、博打に近い。そこで、当社では最低でも2つ以上の仮説を立て、それを全てクリエイティブに落とし込み、まずは複数パターンのCMをローカル局で放映。そこでデータをもとに勝ち筋を分析したうえで、関東圏さらに全国区での放映へというステップを提案しています」。

ローカル局での放映からは、クリエイティブの勝ち筋だけでなく、番組コンテンツとの相性といったことも見えてくる。「御社の商材は、固めのビジネス番組より、バラエティを見る層に向けた方が、効果が高い」などテレビの先にいる視聴者属性との親和性もデータをもとに分析、クリエイティブや出稿プランに反映していくのだ。

スタートアップから大手企業まで幅広く導入が進んでいるノバセルだが、初めてテレビCMに挑戦する企業からの依頼も多いという。

「初めてテレビCMを打つような企業は広告市場全体で見れば、決して大きな予算ではないかもしれません。しかしその会社にとっては、まさに社運をかけた挑戦。ノバセルはそうした“初めての方々”にも優しいサービスを目指していきたい」と西崎氏。さらに「私たちは戦略からクリエイティブの勝ち筋まで、クライアントと一緒につくり上げていく流れを重視しています。アジャイル型のクリエイティブチームと言えるでしょうか。クライアントに寄り添い、その声を拾いながら、クリエイティブに反映させていく。広告制作を請け負うというより、企業の成長を請け負うという気持ちが強いですね」(西崎氏)。

クライアントに寄り添い、なおかつアジャイル型の制作チームはクリエイターの意識にも影響を与えている。御子神氏は「従来ではプレゼンに照準を当てたアイデア勝負のようなところがありましたが、今は表現の違いによる効果まで検証できるので、クライアントと向き合いながら目指すべき方向を明確にするという仕事のやり方に変わりました」と話す。

納品して終わりではなく、事業に貢献する意識を持ったクリエイティブチームだからこそのこだわりもある。「プロダクション出身者が多いので、クオリティを担保しながらコストを削減する方法も分かっているので、無駄な費用をかけず効率的な制作手法の提案もしています。ビジネス視点で、費用対効果という観点も強く意識します」と西崎氏は話す。

伴走し、クライアントとともに成長していこうとするノバセルのクリエイティブチーム。商材ごとの勝ち筋を握り、ナレッジを貯めていった先の展開はどう見ているのだろう。この問いに対して西崎氏は「短期的には、とにかく外さないということですかね。ナレッジに基づき確実にヒットは打つ(効果は出す)。さらにホームランも狙える体制をつくる。中長期ではテレビCMだけではなくあらゆるメディアの広告クリエイティブを事業貢献の観点から支援できるチームを目指していきたい」と展望を語った。

ラクスル
ノバセル事業本部
エージェンシー事業部
クリエイティブ部 部長
クリエイティブディレクター
西崎健太郎氏

ラクスル
ノバセル事業本部
エージェンシー事業部
クリエイティブ部
クリエイティブディレクター
御子神春葉氏

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