現在、徐々に日本でも生産比率を伸ばしている電気自動車(EV)。ブレイズでは2017年よりファブレスメーカーとしてEVを開発してきた。自動車業界ではどのようにファブレス経営が行われているのか。現状と今後の構想について、取締役の森竜太氏に話を聞いた。

ブレイズでは、ユーザーが“見てみたい”“触ってみたい”“乗ってみたい”と感じるようなワクワク感を醸成する独創的なアイデア&デザインのEVにより、他社との差別化を図っている。
“プロを生かすプロ”として 固定観念にとらわれないEVを実現
ブレイズは電気自動車(EV)を主軸とした自動車事業を行うスタートアップのファブレスメーカー。2002年に親会社であるMTGから分社化し、当初は中古車販売で事業をスタート。
代表取締役の市川秀幸氏の「いつかはメーカーとして事業を展開し、自動車業界の活性化に貢献する企業の一社になりたい」という強い思いから、2014年にキャンピングカーを自社商品として初めてリリースしたのち、2017年の電動の折り畳みバイク「BLAZE SMARTEV(ブレイズ スマートEV)」発売を皮切りに、現在は「メーカーとしてワクワクする世界をEVでかなえるカンパニー」として数々のEV商品を開発している。
同社がファブレスメーカーとして大切にしている考えは、固定観念にとらわれないことであると取締役の森竜太氏は話す。
「製造に限った話ではないですが、事業展開をする上で自身の勝手な固定観念にとらわれてしまうことは、事業の可能性を狭めてしまうことにつながります。当社では『プロを生かすプロになる』という考えのもと、製造は製造のプロ、デザインはデザインのプロに任せることで、私たちはお客さまがワクワクするような理想の商品を追い求めることに注力しています。製造機能を自社に保有すると、『このような構造は無理』『世間一般で言われているので、こうあるべきだ』という考えに縛られがちです。工場を持たないファブレスだからこその自由な発想を軸に、商品開発を行っているのです」と森氏。
描いた夢に共感し...