「焼きペヤングメーカー」「超蜜やきいもトースター」など、ユニークな商品を生み出しているライソン。従業員数25名という少数精鋭のファブレスメーカーである同社が、生活者のニーズを満たす商品をつくる上で大切にしている考えや今後の構想とは?代表取締役社長の山俊介氏に聞いた。
焼きペヤングメーカーを生んだ「一点突破」の企業経営
カップ焼きそばを“焼く”ためのホットプレート「焼きペヤングメーカー」や直径約10cmものたこ焼きをつくることができる「ギガたこ焼き器」、自宅で簡単に超蜜やきいもを楽しむことができる「超蜜やきいもトースター」など、ライソンでは調理家電・生活家電を中心に、ファブレスメーカーとしてこれまで市場に存在しなかったエッジの効いた商品を数多く生み出している。
同社がファブレスという形態をとっている理由は、家電事業として独立する以前、ピーナッツ・クラブという現在のグループ会社に属していた時代に、雑貨などの卸販売を行っていたことに由来する。ピーナッツ・クラブでは、ゲームセンターの景品やディスカウントストアに向けて、中国のメーカーから仕入れた商品を卸していた。
しかし、AmazonなどのECモールの発達により、中国メーカーが直接、日本で商品を販売することが容易になるにつれ、中国メーカーの商品を卸すビジネスモデルが通用しなくなってきた。そこで、自社で企画した独自の商品を中国で製造し、日本で販売する形態へと変化したのだという。ゲームセンターやディスカウントストア以外にも販路を拡大する中で、家電量販店やホームセンター向けの商品を企画開発して卸す会社として、ライソンは独立した。
「当社では、『ライソン発の、世界初をつくる。』というビジョンを掲げていますが、これは中国メーカーの商品を卸していた時代に...