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広告ビジネスを変える!? ベンチャー企業の挑戦

ブロックチェーン技術で、新たな産業をつくる!SingulaNet

町 浩二氏(SingulaNet)

ブロックチェーンの社会実装と 日本発の技術力を示すために起業

今年1月、博報堂と博報堂DYメディアパートナーズが「ブロックチェーン技術を活用したテレビ番組のファン育成プラットフォーム『LiveTV-Show(ライブ・ティービー・ショー)』に独自のライブ配信機能を新たに搭載した」と発表した。このプロジェクトに、共同開発で参画しているのがSingulaNetだ。

コンテンツ産業におけるブロックチェーン技術の活用は今、注目の領域であるが、国内においてその先陣を走るのがSingulaNetである。同社・代表取締役社長の町浩二氏は「当社は①ライブ&コンテンツ配信の先端サービスと、②安全でより利便性の高い次世代インターネットサービスを展開するための最先端ブロックチェーンを応用したトータルソリューションという2軸のサービスを提供している」と説明する。

同社の創業は2019年6月。起業以前、町氏はアクセンチュアの金融系システムコンサルタントとして10年以上エンジニアリングを経験。その後、ベイカレント・コンサルティングに転職し、企業のセキュリティ強化・イノベーション推進プロジェクトを担当してきた。その経験のなかで「個人がより活躍できる次世代の社会を実現するべく、ブロックチェーンの社会実装」の可能性に着眼。現在の事業を起こすこととなった。

「私は長い間、日本企業を対象としたITのオフシェアリング事業に従事してきた。企業のコスト削減には貢献したが、一方で日本の技術力の空洞化が進んでしまうという課題も感じていた。テクノロジーの領域において、日本発で世界に通用する仕事をつくる必要があるのではないか。そんな思いを抱いていた時に、出合ったのがブロックチェーン。まだ、先行している国はなく、日本発で世界に打って出れるサービスをつくれる可能性を感じた」と町氏は話す。

ブロックチェーン領域での起業を考えていたものの、この技術単体では、なかなか社会に役立つ事業は展開しづらい。そこで、もともと個人的に興味のあったエンタテインメントやライブパフォーマンスに着目。「技術的にはライブ配信技術はこれから発展の可能性があり、世界にも通用する」との考えから、ブロックチェーンとライブ配信の技術を通して新しい産業をつくる決意をしたという。

ライブ配信プラットフォームと ブロックチェーンの2軸で事業展開

同社が提供する2つのサービスのうちのひとつ、ライブ配信事業においては、エンタメD2Cメディアプラットフォーム「I’pinx」を企業向けに提供している。

「ライブ配信を収益化したい」「デジタル写真集や動画コンテンツを販売したい」「運営中のECサイトにライブ配信やコンテンツ配信のサービスを追加したい」などの要望に応え、全面的に先端技術を活用することで、高性能でありながら低コストでの提供を...

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