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ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略

パインアメ70周年『レトロかわいさ』が受け 若年層にも購買が広がる

パイン パインアメ

(左)1951 (右)2021

くちどけの良さと甘酸っぱい味わいが愛されている「パインアメ」は2021年、誕生から70周年を迎えた。

パインアメの第一号が誕生したのは、戦後間もない1951年。生のパイナップルはもちろん、缶詰も高級品だった当時。「パイン缶のおいしさを手軽に味わってほしい」という、創業者である初代社長・上田保夫氏の想いからつくられたキャンディーだ。

当時の形状は、平たい飴に、模様を型押ししただけのもの。しかしどうしても輪切りのパイナップルの形を再現したいという社長の想いを受け、発売から2年後の1953年に機械化されるまで、割り箸でひとつひとつ穴を開けていたという。

発売当初のパッケージは、大きな瓶に直接飴が入っていたそうだ。しかし、いちど瓶から出して口に入れてしまうと、“パインアメであったこと”が分からなくなってしまう。その味と名前を知ってもらうためには、手元に袋が残ることも必要──社長自ら商業デザインの知見を取り入れながら、現在の個包装へと変えていった。

50周年を迎えた2001年には、社史『パインアメ物語』を出版。取引先や希望者に配布したが、それはあくまでも社員にむけたもの。しかしいま同社では、SNSでの発信を起点としながら、交流イベントの開催、コラボレーション商品の開発など、あらゆるコミュニケーションで幅広いファンを獲得している。

同社開発部広報室室長の井守真紀氏によると、近年はイベントなどをきっかけに、関西圏を中心にメディアに取り上げられる機会が増えてきているという。

70周年のロゴデザインも担った井守氏。今後の取り組みについて、「日頃から応援してくれている人に感謝を込め、楽しんでもらえる企画をオンラインでチャレンジしたいと考えています」と話した。

視点01 商品開発
時代に合わせた味わいの変化 コラボ商品も続々

「発売当初は、未だ砂糖が貴重な時代。ひと粒で満足できるものとして、今よりも大きな形状でした」(井守氏)。

70年の間、キャンディー自体の大きさだけではなく、味わいも時代に合わせて配合を変えてきた。それに伴い、パッケージのキャッチフレーズも「さわやか薫る」(1988年~)、「甘酸っぱいさわやかさ(1992年~)、「甘酸っぱくてジューシー」(2003年~)と変遷している。

現在の購買は、主婦層が中心。母親が購入し、家族で消費されることが多いという。

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