日本人はランキング依存に陥りやすい?正解があるという思い込みを超える視点
私たちの身の回りには多くのランキングが存在し、企業やブランドに関するものも例外ではない。日本人はランキング好きとも言われるが、ランキングとは第三者がつくった評価軸。ビジネスパーソンはこの他者がつくった指標をどの程度気にする必要があるのだろうか。コーチングのプロとして自分の軸で生きる大切さを発信している大仲千華氏が解説する。
手頃な価格とユニークなバリエーションで、長きにわたり愛され続けているチロルチョコ。独自の路線で常にファンを獲得し続ける背景には、どのような考えがあるのか。代表取締役社長である松尾裕二氏に、同社が大切にしている思いや、今後の構想を聞いた。
年間で約20~30もの新フレーバーを開発・発売しているチロルチョコ。これまでに販売された商品の数は約400種類以上にも及ぶという。
1962年に初代チロルチョコを発売して以来、55年以上にわたり愛され続けてきたチロルチョコ。
日々新商品が投入され、競合商品が多く存在するチョコレート菓子業界のなかで、確固たる地位を確立できている理由について、同社代表取締役社長の松尾裕二氏は大きく2つの強みが挙げられると話す。
「ひとつは商品の企画力。当社では現在、年間で20~30種類ほどの新フレーバーを開発していますが、定番になりそうなフレーバーから意外性のあるチャレンジングなフレーバー、他社とのコラボレーションフレーバーなど非常にバラエティに富んだ商品が生まれています」と松尾氏。
同社では、フレーバーやデザインについて、毎日打ち合わせを行っているが、打ち合わせは形式ばったものではなく、会長や社長を交えたブレインストーミングのような自由な雰囲気で進んでいくという。
「お菓子は嗜好品であり、おいしいに加え、“楽しい”が根幹になくてはならないと考えています。これは、先代が制定した社是『楽しいお菓子で世の中明るく』から変わっておらず、2020年に設定したミッション『“あなた”を笑顔にする』もこの考えに基づいています。社内の共通言語として“楽しい”が常にあることが、自由な発想で社員から企画アイデアが出てくる要因なのではないかと思います」。
また、小売店側からコラボレーション先のアイデアをもらうこともあるという。トレンドを取り入れつつも、独自性のある商品の企画は、このようにして生まれているのだ...