モバイルビッグデータで読み解く コロナ禍で人々の『移動』はどう変わった?
コロナ禍で、私たちが日々目にするようになった情報のひとつに、ターミナル駅など主要なエリアの人出に関するデータがある。携帯電話が広く普及し、そこから得られる位置情報によって人の“移動”を可視化することが可能になったからこそ受けられる恩恵だ。
新しい「消費」、新しい「商圏」
自宅で過ごす時間を、少しでも心地の良いものにしたい──コロナ禍でアパレル市場が苦戦するなかで、ルームウェアや高級ナイトウェアの売上は好調だ。巣ごもりの状況が長く続いていくなかで、生活者のマインドはどのように変化していったのだろうか。ワコール パーソナルウェア営業部 部長の酒井信吾氏に聞いた。
オーガニックコットンを100%使用した、肌ざわりのよいウェアが人気。
在宅勤務を含めて家にいる時間が多いことや、健康についてケアする時間が増えたことにより、「眠り」や「おうち時間」への意識が高まっている。パーソナルウェア営業部の酒井氏によると、販売員に商品企画についてのアンケートを実施したところ、“ルームウェアに対するリクエスト”を半数以上から受けた。売り場において、最も大きな要望となっているという。
同社はまず、ブランドのコンセプトを変え...