ブランドマーケティングにおける課題は当然、そのブランドが属する商品カテゴリーに影響を受けます。各ブランド固有の悩みもありつつ、特に大きなものが、その商品カテゴリー全体に共通する課題。そして、この「カテゴリー課題」を打ち破る戦略を企画できたマーケターこそが、競合他社との戦いを勝ち抜き、消費者とのエンゲージメントを獲得することが可能となります。
本特集では、日本を代表するトップブランドのマーケティング担当者にアンケートを実施。カテゴリー課題として感じていること、そしてその課題を打ち破るための戦略とアイデアを聞きました。
満足(1991年~)
福助
商品の現在の状況:今、頑張り時!

▶対象顧客
コアターゲットは30~40代
▶ブランドコンセプト
毎日を頑張っている人とその脚をいちばん応援するストッキング。
▶マーケティング戦略の方針
ユーザーとの密接なコミュニケーションの場としてSNSを活用し、コアファン潜在層の開拓とリピーターを増やす。
ブランドカテゴリーとカテゴリーが抱える課題
ストッキング
新型コロナウイルス影響による外出機会減少にともない、ストッキング需要も大幅減少。
課題解決のための取り組み
外出の機会が減ったからこそ1回の外出でオシャレをしたいという一定のニーズは存在する。圧倒的なはき心地の良さと、肌をキレイに見せる特徴と親近感のあるパッケージを武器に購買第一想起ブランドを目指す。
特に注力している施策
・ECなどのオンラインチャネルの強化
・オウンドメディアの活用など広告以外のコミュニケーション活動
・SNS
注目の消費トレンド
① コロナ禍消費牽引役のZ世代
② CRAVING CONVENIENCE
③ こだわり消費と割り切り消費の両立

福助
経営直轄マーケティング室
室長
斎藤 誠矢
2003年、藤巻幸大氏が代表取締役就任の新生福助スタート時に入社、商品のデザイナー・MD経験を経て2018年より現職。
instax(インスタックス)“チェキ”(1998年~)
富士フイルム
商品の現在の状況:好調

▶対象顧客
コアターゲットは10~20代前半のZ世代
▶ブランドコンセプト
don't just take, give
▶マーケティング戦略の方針
大切にしているのは「とる」だけじゃなく、「伝える」こと。想いを大切にする世代に向けた商品を届ける。
ブランドカテゴリーとカテゴリーが抱える課題
写真
より高い顧客価値の創造。
課題解決のための取り組み
instax(インスタックス)は、自分の考えや表現を発信し続ける世界中の「クリエイター」をサポートし、文化や思想などの多様性を受容するブランドとして新製品・サービスを提供し、進化し続けている。
特に注力している施策
・商品開発
・SNS
・その他(顧客価値)
注目の消費トレンド
① フィジタルリアリティ
② コミュニティテック
③ ダイバーシティ&インクルージョン

富士フイルム
イメージング事業部
マネージャー
高井 隆一郎
2001年入社。2004年海外営業部に異動。2007年より8年間ドイツで汎欧マーケティングを担当。2017年より現職。