インタラクティブでエンタメ性ある「ゲーム」が広告の可能性を拓いていく
絵画からキャリアを始め、3DCGや現代アートで社会課題に挑むアーティスト、藤嶋咲子さん。「バーチャルデモ」ではSNSの力を可視化し、「WRONG HERO」ではジェンダーバイアスへの問いをゲーム形式で表現するなど、新しいアートの形で人々の抑圧された声を浮かび上がらせている。広告やメディアが抱える課題に対しても、独自の視点を投げかける。
声優を中心に、漫画家、絵本作家、DJ、映画監督など幅広く活動する徳井青空氏。新たな挑戦をし続ける理由や、演者と制作者の両方を経験したことで得られた所感について、話を聞いた。
徳井青空(とくい・そら)さん
声優、漫画家。千葉県出身。主な出演作は「探偵オペラ ミルキィホームズ」譲崎ネロ役、「ラブライブ!」矢澤にこ役、「ご注文はうさぎですか?」マヤ役など。漫画家としては「まけるな!!あくのぐんだん!」(全2巻)を連載。テレビアニメ化も果たした。また、2018年12月には絵本「パンダの推しごと!」を発売。その他にも、千葉県南房総市観光大使を務めるなど、声優・漫画家としてだけでなく、幅広く活動している。
テレビアニメ『ラブライブ!』の矢澤にこ役、『キラッとプリ☆チャン』黒川すず役など、声優として活躍中の徳井青空氏。
2009年にデビューしてから10年以上、多くの人気キャラクターを演じてきた徳井氏だが、デビューのきっかけとなった作品『Project MILKY HOLMES(プロジェクト ミルキィホームズ)』の存在は今でも大きいという。
『プロジェクト ミルキィホームズ』は、漫画、小説、ブラウザゲーム、カードゲーム、テレビアニメ、ラジオ番組など多くの派生作品を持つメディアミックスプロジェクト。徳井氏はゲームやアニメ、ラジオなどで主要登場人物である譲崎ネロ役を演じ、さらにアニメ主題歌の歌唱やコンサートライブを行う声優ユニット「ミルキィホームズ」のメンバーとしても活動していた。
「当時は、ゲームやアニメの声を演じた声優が、その役のままでユニット活動を行うケースはまだ少ない時代。私自身、最初にゲームのキャラクターボイスとしてお話をいただいた後、まさかテレビアニメだけではなく歌ったり踊ったり、実写番組に出演したりと、こんなに広がるコンテンツになるとは予想していませんでした」と徳井氏は振り返る。
ユニットとしてのデビュー当初、歌やダンスの経験がなかったため、ライブでは苦労することも多かったと話すが、応援してくれている人の姿を一斉に見ることができ、楽しんでくれている様子を直に感じることができる、ライブならではの感動もあったと話す。
また、声優、声優ユニットとしての活動以外にも、徳井氏は漫画家、絵本作家、DJ、映画監督など、幅広い領域で活躍している。
さまざまなことに挑戦する姿勢は、学生時代の演劇部での経験がベースとなっているという。演じることに興味を持ち、演劇部に所属した徳井氏だが、もともと漫画を描くことや物をつくることが好きだったこともあり、自身で演じる以外に、脚本の執筆や小道具づくり、音響なども行っていたという。この演劇部での役割にとらわれない活動が、今に繋がっているのだ。
オファーに対しては全力で応えたいという思いから、声優として仕事をする上でも、職業に縛られず、新しいことに次々と挑戦してきた徳井氏。しかし、そのような姿勢に迷う時期もあったという。そんな時、同じ声優である速水奨氏の考え方が指針になったと話す。
「速水さんとはラジオでご一緒する機会も多いのですが、声優として大ベテランでありながら、『頼まれた仕事は、…