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米国広告マーケティング事情

厳しい状況が続く映画館・ホテル・レストラン コロナ時代を新たな発想で乗り切る

松本泰輔

新型コロナウイルスは米経済に引き続き打撃を与えており、なかでも深刻な被害を被っているのが映画館、ホテル、レストラン業界などのBtoC企業である。州により人数制限や営業時間などの条件は異なるが、現在も厳しい規制が続いている。本号では不況に苦しむ各業界が講じている打開策について紹介する。

「貸切」映画館でプライベートシアターを満喫 コロナ対策をしながら娯楽を楽しむ

映画はもっとも深刻なダメージを受けている産業のひとつであり、長期閉鎖となっている映画館も少なくない。そこで打開策として増えているのが「貸切映画館」だ。各州の感染対策ガイドラインでは大体「1部屋キャパシティー40%以下」と定められているが、大手映画館では1部屋20人に自主規制し貸切で営業しているところもある。

全米525カ所で営業しているCinemark Theatresは、新作149ドル(1万5400円)、旧作99ドル(1万300円)で上映ルームを貸切ることができ、20人で割ると一人当たり7.45~4.95ドル(770~515円)と割安になる。

その他、大手映画館チェーンAMCでも同様の貸切プランを提供しており、新作299ドル・旧作99ドルでプライベートシアターを満喫できる。いずれの映画館も「飲食中以外のマスク着用」と「ソーシャルディスタンス」が義務づけられており、客の入れ替え時の室内洗浄など安全対策が徹底されている。

(1)AMC

米大手映画館チェーンAMC。「貸切映画館」のサービスを提供し、コロナ禍で厳しい状況になりながらも打開策を見出している。

小さなホテルでは全館、大きなホテルの1フロアを貸切に

観光客やビジネス客が激減しているホテル業界も貸切プランを展開中だ。カリフォルニア州パームスプリングスにあるDive Palm Springsは、全11室の小さなリゾートホテルだが、2500ドル(26万円)から全館貸切可能で、最大28人まで宿泊することができる(パーティーなどのイベント料は別)。またニューヨーク州北部のリゾート地Finger LakesのThe Inns Of Auroraは5つの小さなホテルを持つが、その中のひとつZabriskie House(11室)を全館貸切1泊4500ドル(46万5000円)で提供している。

また、全館ではなく1フロアの部屋すべてを貸切にできるホテルも増えている。コロラド州デンバーのThe Curtis Hotelは、ノスタルジア、アドベンチャー、ミステリーなどのテーマごとに装飾された部屋を含む全337室のホテル。今年3月まで行っているキャンペーンでは、1フロア12室を1泊につき2000ドル(20万7000円)で貸切にできる。ホテル側としては家族や親しい友人だけで宿泊することでコロナ感染リスクを最小限に抑え、安心して旅行を楽しんでほしいという...

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