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アイデアでコロナ鎖国を乗り越える!

「モダン茶道具とボトリングティ」を世界に 京の老舗×クリエイティブ集団の挑戦

祇園辻利×MATTEA他

祇園辻利は完全受注生産となる「モダン抹茶碗及びボトリングティ」プロジェクトを昨年12月に始動。本プロジェクトに込めた想いや今後の展開について祇園辻利 常務取締役の三好正代氏に話を聞いた。

伝統と挑戦を融合し お茶文化の新様式を提案

日本茶を通じて日本の伝統文化の継承に貢献してきた創業160年余りの祇園辻利。同社は日本茶文化の100年先を思索するクリエイター集団“MATTEA(マッテア)”らと共同で、完全受注生産による「大理石抹茶碗セット」と「大理石グラス&ボトリングティ」の受付を2020年12月25日から2021年1月13日までクラウドファンディング(円建て・ドル建対応)にて実施した。

ここ10年ほどの間に、若年層を中心に抹茶スイーツ市場は活況。多数の企業が参入する一方で本格的な日本茶を楽しむ専門カフェや茶道のカジュアル化はまだまだ始まったばかりだという。祇園辻利はさらなる挑戦を図る上で同社が持つ“伝統を重んじる心”と、抹茶スイーツ市場のパイオニアとして“常に新しいことに挑戦し続ける精神”を柱に「世界の人々に日本茶の新たな価値観や楽しみ方を知ってもらいたい」という目標を定めた。

そんな折、同じ想いを持つシリアルアントレプレナーの佐藤正和氏(神戸大学客員教授)が主宰する“MATTEA”と出会い、“MATTEA”のメンバーである空間デザイナーの三好正晃氏(MASADO)、クリエイティブディレクターの村上智也氏(BENDS)、世界に日本茶文化を発信する澤田修司氏(シェンゲン)らと2年ほど前から本プロジェクトの構想は進められてきた。

「抹茶を点てたり、本格的な煎茶を淹れたりするには手間がかかります。しかし、世界にはその手間や価値をサポートするプロダクトはほとんどありません。そこで本プロジェクトでは、まずは正式な茶道・煎茶道に敷居を感じる方々に向けて、自己や時間と向き合うプロダクトを制作することにしました」と祇園辻利常務取締役の三好正代氏は話す。

構想が具体化するなかで起きたのが、コロナ禍だった。同社は京都の他、東京や大阪にも店舗を展開。訪日観光客が気軽に日本の抹茶を楽しめる場として人気を博してきたが、コロナ禍により休業や時短営業といった影響を受けた。本プロジェクトが経産省JAPANブランド事業に選出されたことをきっかけに、逆風に立ち向かい世界にこの新たな...

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