テレビCMの価値を高めるため、新たな広告メニューの開発など挑戦を続けてきたフジテレビジョンの冨士川祐輔氏。テレビが大きな変化を迎える中で、同氏はどのようにテレビCMの価値を高めようとしているのか、話を聞いた。
リーチ力に甘んじることなくリーチした先まで考える
消費者のメディア接触時間の統計を見れば、総接触時間のうち、テレビに割かれる時間が減っているのは事実です。一方、ソーシャルメディアのフェイクニュースが大きな社会問題になっている現在、テレビのコンテンツ、インフラ、リーチ力といったメディアとしての信頼性があらためて大きな価値となっているのも確かだと思います。
また、広告メディアという観点でも、その信頼性はもちろん、認知獲得という面では、デジタル広告で届きにくい新規顧客層へのリーチ力において、ほかのメディアと比較してもいまだに強大といえるでしょう。
実際、各企業のプロモーションプランにおいても、テレビCMをトップファネルに据え大規模な認知獲得を行い、その後デジタルで刈り取るという形は一般的です。
しかし現状、このテレビとデジタルのファネルは直接つながっていません。
そこで、視聴者がCMに接触した最も関心度が…