広告マーケティングの専門メディア

           

広告業界トピックス

コロナ禍でイベントを開催する難しさ あえてライブで公演する使命感とは

一般社団法人 日本イベント産業振興協会 専務理事 穂苅雄作

人々の感情に感染する演劇への「ネガティブ感情」

劇団JACROWを主宰し脚本・演出で活躍する中村ノブアキ氏が、第55回紀伊國屋演劇賞の個人賞を受賞した。中村氏は脚本・演出を手掛ける演劇人だが、普段はイベント産業で働くサラリーマンというマルチロールプレイヤーだ。その中村氏にコロナ禍における演劇公演のあり方や、イベント開催の難しさを聞いた。

中村氏は「コロナ禍で演劇をすることの問題点は大きく2つある」と話す。ひとつは、準備段階から本番に至るまで定められたイベント開催ガイドラインに沿いながら感染防止策を徹底すること。昨年の10月~11月、中村氏は代表作「闇の将軍」シリーズの第3弾を東京と新潟で公演しているが、公演前にPCR検査を合計3回受けるなど、主催者としての感染防止策を入念に実施している。加えて、お客さまへの受付入場時の検温やアルコール消毒などもようやく共通認識として定着してきた。

2つ目は、噂や固定観念といった、マスコミなどによる恐怖訴求からくる人々の「ネガティブ感情」だという。これは先述の問題点よりも難しく、複雑な問題だ。「演劇は密で危険」というイメージが定着しており「このマイナスイメージはなかなか拭うことができません」と訴える。このネガティブ感情への...

あと60%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

広告業界トピックス の記事一覧

コロナ禍でイベントを開催する難しさ あえてライブで公演する使命感とは(この記事です)
フラッグ広告をデジタルサイネージ化 新たな広告手法に挑戦するOOHメディア
2020年10月の発行部数、前年比の減少幅が過去最大 全国の新聞社で事業開発の動き
番組と広告に明確な違いを 民放連が文書を発表
ゲームの制作の主役は「学生」 ビジネス人材の育成に感じる明るい未来
イベント業界のコロナ禍を振り返る 2020年イベント産業規模の推計は前年比50%
「2020年印刷白書」にみる印刷業界の『プロモーション関連業務の受注力』
OOHメディア関係者にエール 電車内広告の存在が気になる人々も増加
コロナ禍の放送業界を振り返る NHKインターネット業務議論の着地点はどうなるのか
紙面の強み生かした新聞広告の現在 広い世代に発信、取材の蓄積も活用
日常のニーズをそのままビジネスに「スキル」「人材」領域に拡大するシェアリングエコノミー
次世代の進化を模索するイベント コロナ禍の変化をチャンスに転じられるか
2021年のプロモーション業界の課題 解決のカギは「コーポレート・サステナビリティ」
「デジタルサイネージアワード2020」 受賞作からDOOHのトレンドを見る

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する