商品が長く愛され続けるために、土台づくりを大切にしたい
次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する本連載。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのだろうか。今回は春日井製菓 デジタルマーケティング部で活躍する吉村茜里さんに話を聞いた。
R30のホープたち
次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する本連載。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのだろうか。今回は日本たばこ産業のマーケティンググループで活躍する黒髪 祥さんに話を聞いた。
黒髪祥さんは、2016年に日本たばこ産業(JT)に入社。1年目から、たばこ事業部でマーケティング業務に従事している。その後、同社のグループ会社であるJT IMEXに出向。入社2年目にして「SNUS」という商品のブランドマネージャーの職務を経験。企画・開発からプロモーションまで担当した。当時、売上が思わしくなかった同商品を1年で約3倍の売上にまで成長させた実績の持ち主だ。黒髪さんはその経験が、自分を大きく成長させてくれたと話す。
「当時は、売上を伸ばすことよりも、まずは商品の認知度を上げることに全力を注いでいました」(黒髪さん)。
たばこという商材は、マス広告を打つことができないうえに、芸能人を起用したプロモーションなど、爆発的な認知拡大を見込む施策を打つことが難しい。喫煙可能な場所も減少しており、いわば“社会になくてもよいもの”とされている商品を黒髪さんはどのように成長させたのか。
黒髪さんは認知度拡大のファーストステップとして、パッケージデザインや広告表現を改変したと語る。その理由は、商品を少しでも消費者の目に留めてもらいやすくするためだ。「認知度の低さが課題だったため、売り場で魅せる工夫をしました。最初の一手として商品の機能性を訴求することも多いと思いますが、まずは存在を知ってもらうことが最重要課題だと考えたのです」。
次のステップとして黒髪さんは、機能的価値の訴求にシフト。煙やにおい、健康面など...