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ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略

健康に寄り添って60年 社会問題にも向き合い人々のためになる情報発信を目指す

シオノギヘルスケア パイロン

(左)1961 (右)2021

シオノギヘルスケアが販売する風邪薬「パイロン」シリーズは1961年に販売を開始。2021年で60周年を迎える。

1961年に発売した「パイロンカプセル」をはじめ、1981年には風邪によく効く7種類の成分を配合した「パイロンAM錠」、1991年には夏風邪で多いのどの症状に効く「パイロンα」など、ほかにも多くの風邪薬を発売。その時代のニーズにあわせてラインアップを拡充してきた。

そんなパイロンの大きな転機となったのが、2017年の「パイロンPL顆粒」の発売であったと、同社経営戦略部プロダクトマーケティンググループ長の吉田敏也氏は振り返る。

「『パイロンPL顆粒』は、医療用として1962年に発売した『PL配合顆粒』(塩野義製薬)を、配合比率はそのままに成分量を変更し、OTC医薬品(薬局・薬店・ドラッグストアなどで処方せんなしで購入できる一般用医薬品)用に開発した製品です。当時は、“医療費増大”という社会問題が深刻になり始めた頃。この社会問題の解決に向け、セルフメディケーション推進をテーマとして、医療機関で処方されていた製品を配合量変更により一般のドラッグストアでも購入できるよう開発したのです」。

この「パイロンPL顆粒」の発売に伴い、広告コミュニケーションも活発に行う方針に転換したとパイロンシリーズ製品担当の津田早紀氏は話す。

「医療用の『PL配合顆粒』は、鼻水や熱などの症状で医療機関にかかった際に処方されており、“実は使用したことがある”という方が多い製品。その『PL配合顆粒』をもとに開発した製品を、一般のドラッグストアなどで購入できることを知ってほしいと考え、多くの人の目に触れる新聞広告や交通広告、テレビCMを通して発信しました」と、パイロンブランドにおける広告戦略本格化の背景を語った。

視点01 販促企画
“休む”という選択肢を提示したコピーが話題に

ドラッグストアなどの店頭でのコミュニケーションにも力を入れてきたパイロン。医療機関で「PL配合顆粒(医療用)」が処方されてきたことで、薬が入っている小袋の認知度が高い点を生かし、2017年「パイロンPL顆粒」の発売時には透明のビニール素材の小袋の中に本物と同じような顆粒を入れた製品とそっくりなPOPを制作。なじみのあるビジュアルをアイキャッチとして活用した。

また、ディスプレイ用のボードやPOPで発信するメッセージにも、パイロンブランドの思いが込められてる。

2019年「パイロンPL錠」発売時に、パイロンはディスプレイボードにて「かぜ?だったらしっかり...

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