ワークスモバイルジャパンは2020年9月14日から、「LINE WORKS(ラインワークス)」のCM放映を開始した。コロナ禍でオンラインでのコミュニケーションが増加するなか、多くの人に馴染みのあるツール「LINE」のビジネス版として、そのサービスの需要は伸長している。今回、テレビCMの制作に踏み切った背景について、イースピリット代表の足立茂樹氏が、ワークスモバイルジャパン代表取締役社長の石黒豊氏に話を聞いた。


LINE WORKS「会えなくても仕事が進む」篇
オンライン広告ではリーチできない層に届けるため
足立:ワークスモバイルジャパンさんは、いつ、どのような目的で設立されたのですか。
石黒:2015年6月に、企業向けサービスを提供する会社として設立しました。皆さんご存知のLINEとは兄弟会社の関係にあたります。提供するサービスは「LINE WORKS(ラインワークス)」のみで、2016年1月のリリースから約4年が経ちます。
足立:「LINE WORKS」とはどのようなサービスですか。「LINE」との違いは何でしょうか。
石黒:「LINE WORKS」はメッセンジャーアプリを中心としたグループウェアです。基本的にユーザーインターフェイスは「LINE」と同じですが、仕事で使用するようなWordやPowerPoint、PDFなどのファイルが送受信可能になっています。また、スケジュールの共有機能や、ボット機能付きの顧客管理ツール、勤怠管理ツールなども連携できるので、わざわざ他のアプリを開かなくても、業務ができるようになっています。もちろん、通常のLINEアカウントとのメッセージのやり取りも可能です。
この30年来、ビジネスコミュニケーションは電子メールが中心でした。ですが、配送やメンテナンスなどの現場で仕事をしている方々は、個々人にメールアドレスが付与されていないことも多い。バックヤードの大学ノートで連絡を取り合うといったケースも、いまだあるのです。例えば、このような場面で「LINE WORKS」を導入することで、業務の生産性を上げられると思っています。
足立:プライベートなLINEでは会社の人とやりとりをしたくない、という人も多いですが、これなら使い分けができるということですね。
石黒:そうですね。社内はもちろんですが、例えば保険会社の営業社員や車のディーラーなど、お客さまとの連絡手段としても活用いただいています。
足立:テレビCMを展開したのはどうしてですか。
石黒:47都道府県、全ての地域で、「現場」で働くすべての方々に興味を持って欲しいという思いがありました。しかし現場で働く人たちは、業務でパソコンやインターネットを使っていない方も多く、オンライン上の広告などでは、本当に使ってほしい人の「LINE WORKS」の認知が上がらないというもどかしさがありました。そこで...