おもしろいコンセプトではなく、おもしろい表現へ導くコンセプトを考える
広告コミュニケーションの根幹となる「コンセプト」。わたしたちはどのように、情報をインプットしてアウトプットにつなげていけばよいのでしょうか。さらにそのコンセプトを、社内やクリエイター、そしてその先の消費者に共感してもらうためには、きちんと「言語化」することが大切です。コンセプトを組みあげるためのメソッドを、「編集」と「言葉」、二人のプロフェッショナルに聞きました。
ダイレクトマーケティング活動のクリエイティブにおいては、顧客の行動に直結する重要な要素となるため、共感しやすさや、わかりやすさが求められます。ここでは、顧客のインサイトをとらえた、ポスター、DM、ECサイトの秀逸な事例を紹介します。
堅苦しい印象を与えがちなサイト内の説明テキストも、伝え方ひとつで顧客に与える印象が大きく変わります。例えば、ファッションブランドのH&Mは、クッキー利用に関する事前同意について「最高のショッピング体験を提供するため」とその理由を伝えます。あなたのECサイトにも、利用規約や自動配信メールなど、テンプレートでつくりがちなコンテンツがあるはずです。そのような箇所にこそブランドボイスを反映させてみてください(仲野氏)。
ECサイトを利用する人の中には、クレジットカードの「セキュリティコード(CVV)」が何なのかわからない人もいます。専門用語や横文字は避け、やむを得ない場合には、マイクロコピーを使って顧客をガイドしましょう。インターフェイス上のスペースには限りがあるため、説明に図を使ったり、ツールチップ(マウスオーバーで表示される補足説明)を用いるのも一案です(仲野氏)。