原作の映像化
先日、ある漫画のドラマ化に際して、原作者の意向がドラマに反映されず、原作者が脚本の一部を制作するに至ったようです。著作権法上、漫画などのドラマ化に際しては、特に翻案権と同一性保持権が問題となり得ます。
宣伝担当者が知っておきたい 著作権なんでもQ&A
Q. 当社では、タレントの承諾を得て、別人物の動画と合成したCMを制作する予定です。ディープフェイクと同様の技術を利用しますが、著作権法上、問題ありますか?
先日、女性芸能人の顔写真を合成して、偽のアダルト動画を作成及び販売したなどとして、動画作成者が逮捕されました。ディープフェイクに関する日本初の逮捕者のようです。今回は、これを契機に、ディープフェイクの著作権法上の問題について考えます。
ディープフェイクとは、「ディープラーニング」(機械学習アルゴリズムの1つである深層学習)と「フェイク」を組み合わせた造語です。2つ以上の画像・動画・音声などを組み合わせ、別の(偽)動画や音声を作成する技術をいいます。
動画版の「アイコラ」とも言えますが、技術が発達し、一見して偽物とは分からない動画も存在します。SNSなどに多くの画像や動画が投稿されており、素材が入手しやすい上、専用のソフトウェアも流通しているなど、ディープフェイク動画の作成も容易になっているようです。
ある個人のディープフェイク動画を作成するには、インターネットなどから、本人の写真、別人物の動画などの素材を収集します。AIがこれらの素材を機械学習し...