広告マーケティングの専門メディア

           

宣伝担当者が知っておきたい 著作権なんでもQ&A

ディープフェイク 法的にどんな問題がある?

岡本健太郎氏(骨董通り法律事務所)

    QUESTION:

    Q. 当社では、タレントの承諾を得て、別人物の動画と合成したCMを制作する予定です。ディープフェイクと同様の技術を利用しますが、著作権法上、問題ありますか?

ANSWER:

POINT 1
ディープフェイクとは

先日、女性芸能人の顔写真を合成して、偽のアダルト動画を作成及び販売したなどとして、動画作成者が逮捕されました。ディープフェイクに関する日本初の逮捕者のようです。今回は、これを契機に、ディープフェイクの著作権法上の問題について考えます。

ディープフェイクとは、「ディープラーニング」(機械学習アルゴリズムの1つである深層学習)と「フェイク」を組み合わせた造語です。2つ以上の画像・動画・音声などを組み合わせ、別の(偽)動画や音声を作成する技術をいいます。

動画版の「アイコラ」とも言えますが、技術が発達し、一見して偽物とは分からない動画も存在します。SNSなどに多くの画像や動画が投稿されており、素材が入手しやすい上、専用のソフトウェアも流通しているなど、ディープフェイク動画の作成も容易になっているようです。

POINT 2
著作権法上の問題

ある個人のディープフェイク動画を作成するには、インターネットなどから、本人の写真、別人物の動画などの素材を収集します。AIがこれらの素材を機械学習し...

あと61%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

宣伝担当者が知っておきたい 著作権なんでもQ&A の記事一覧

ディープフェイク 法的にどんな問題がある?(この記事です)
オンライン・イベントの開催に必要な承諾とは?
YouTube上の動画投稿 削除申請が違法行為になる?
Twitterを使ったプロモーション リツイート行為が著作者人格権侵害になる?
ネットで見つけた写真を資料に使用 違法アップロードされた写真だった場合、著作権侵害になる?
自社のロゴのパロディが作成されWebサイトに掲載に。著作権侵害を理由に削除を要求できる?
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する