1万円から出稿できる個人広告 思い出を残す手段に
個人で新聞広告を気軽に出せるサービスやシニア層を対象とした市場調査など、新聞各社の新たな取り組みはより多彩な形で広がっている。紙の新聞や新聞広告、会員制度といった新聞社が持つ価値、強みに着目したものが目立つ。新聞広告大賞の受賞活動の概要と合わせて紹介する。
奈良新聞社は10月15日、個人が1万円から新聞広告を出せるサービス「ADLETTER(アドレター)」を開始した。家族、友人への感謝やお祝い、スポーツ選手や歌手への応援メッセージなどの出稿を見込むという。
同サービスは、新聞の特徴である日付が掲載される、保存しやすい、名前が載るとうれしい、といった性格が、「思い出を残す」ことに向いているとの考えが根底にある。身近な発信手段として個人広告を定着させ、広告収入の減少を補う狙いもある。
モノクロで天地39ミリ×左右26ミリの枠が1万円(税別、以下同)、天地39ミリ×左右52ミリは2万円だという。
市場調査を担う新会社 シニア層を対象に
産経新聞社は10月1日、シニア層への市場調査などを担う新会社「産経リサーチ&データ」を設立した。調査対象は、会員制度「産経iD」の登録者。大学などと手を組み、調査を基にした経済効果の測定に取り組むほか、高齢化で需要が高まるシニア層への市場調査を行なうという。産経iDの会員はこの層が多いため、その特長を調査に生かすとしている。
新会社は電話調査などを手掛けるアイ・エヌ・ジー・ドットコム(大阪市)との合弁会社。「新聞の購読者は自分の意見を持ち、表明したいと考えている。だからこそ...
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