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コロナ禍で見直す企業理念

従業員が登場するアマゾンの新CM「人」の魅力を伝えたい

鈴木浩司氏(アマゾンジャパン)

2020年8月から公開されたテレビCMシリーズ「Amazonで働くということ」。これまでのCMとは一線を画し、『人』にフォーカスを当てている。企業のミッションやパーパスを元にした広告コミュニケーションには、どのような思いが込められているのか。制作に関わった、アマゾンジャパンの鈴木浩司氏に話を聞いた。

「人」が生み出すAmazonのイノベーション

今年創立20周年を迎えたアマゾンジャパンでは、現在7000人以上の社員が働く。同社は外出自粛で通販の需要が伸びるなか、物流拠点であるフルフィルメントセンター(FC)で働く2名の社員が、どのような想いで働いているかを描く「Amazonで働くということ」のテレビCMを公開した。

新しいCMを制作した背景について、コンシューマー・マーケティング統括本部の鈴木浩司氏は、「アマゾンで働く人にフォーカスをあてたかった」と述べる。

「今までとは異なるアプローチの広告に見えるかもしれませんが、根幹にある目的はこれまでの広告と同じです。イノベーションを起こすのは、ロボットやテクノロジーではなく常に『人』。一人ひとりの日々の業務のなかで見出された改善が、大きなイノベーションの源泉になっていますし、それがアマゾンの力であるということをお伝えすることを目的にしています」。

「Amazonで働くということ」シリーズはテレビCMの他、このテーマをもとに、多様な社員の働き方やキャリアにスポットをあてた記事が同社のオウンドメディア“Day1ブログ”で多数掲載されてきた。

「人にスポットを当てるというコンセプトは、以前から消費者向けのコミュニケーションで取り組んできたこと。アマゾンには“革新的”というイメージを抱いている方が多いと思いますが、ともするとこの言葉がひとり歩きしてしまい、ロボティックなイメージがついているかもしれません。しかしアマゾンのイノベーションは全て日本のお客さまのニーズに応えるためであり、そしてその裏方を支えているのは…

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