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広告ビジネスを変える!? ベンチャー企業の挑戦

遠隔操作の分身ロボットで、孤独を解消したい

オリィ研究所

モスバーガーと実証実験 対話ができる「ゆっくりレジ」

2020年7月末、モスバーガーを展開するモスフードサービスは、モスバーガー大崎店において、遠隔操作による分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」を活用した「ゆっくりレジ」の取り組みを期間限定で行った。

これは「レジ対応する店舗スタッフがその場にいなくても、注文時の応対を介した、人と人のあたたかいコミュニケーションの実現」を目指すという実証実験の一環。「オリヒメ」と名付けられた全身23センチメートルの卓上型分身ロボットには、カメラやスピーカーが内蔵。「パイロット」と呼ばれる、障がいなどの理由で外出が困難なスタッフ2名が、PCやタブレットでロボットを遠隔操作するという仕組みだ。「オリヒメ」は自由に動かせる腕で感情を表現しながら、来店者とコミュニケーションをとることができる。

この分身ロボットを開発したのが、オリィ研究所だ。共同創設者 代表取締役 CEOの吉藤健太朗氏は「今回のプロジェクトは接客にロボットを活用することや、外出困難なパイロット2名が働いているという事実より、モスフードサービスの顧客にとって価値ある新しいサービスをつくれたことに価値があると考えている」と話す。ファストフード店は、その特性上、後ろに人が並んでいる場合は特に「急いで注文をしないと」と焦る気持ちになりやすい。そうしたインサイトを捉えたのが今回の「ゆっくりレジ」だったのだ。

オリィ研究所の創業は2012年。吉藤氏は小中学生の時、不登校を経験した。1日中布団の中で過ごし、体調を悪化させ、精神的にも追い詰められたという。周囲のサポートもあり学校に復帰。その後、高校では電動車いすの開発に携わり2004年の高校生科学技術チャレンジ(JSEC)で文部科学大臣賞を受賞した。

「制作過程で知り合ったさまざまな高齢者の切実な声を直接、聞くなかで、多くの人が外出できないことにより『孤独』の問題を抱えているのだと実感し、『孤独という精神的ストレスの解消』を目的とする福祉機器の開発を志すようになった」という。

進学先の早稲田大学では『離れていても、入院していても、家族や友人らと日常生活を共にできる、人と人を繋ぐ福祉デバイスを開発しよう』と遠隔人型分身コミュニケーションロボットの開発に従事。2010年には「オリヒメ」が誕生し、2011年からは実用試験を開始。早稲田大学のビジネスコンテストに優勝した経験も持つ。

原点は孤独を解消したいという思い 分身ロボットカフェで実証実験

「私たちはロボットをつくることを目的にしているわけではない」と語る吉藤氏。「研究をスタートしたきっかけは、移動の自由が奪われている人たちが抱く孤独を解消したいという思い...

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