お客さまの先の生活者を見据えブランドが愛され続ける提案を
2016年7月に設立された電通デジタルで2020年から代表取締役社長執行役員に就任し、舵を取るのが川上宗一氏だ。川上氏は「私たちの事業の柱は、主に①デュアルファネルマーケティング、②ITプラットフォームの構築、③デジタルトランスフォーメーション(DX)の3点。この3本柱をさらに強化していきたい」と語る。
新規顧客の獲得で終わりではなく、その後の顧客とブランドの関係性構築まで一気通貫で考える①デュアルファネルマーケティングは、特にデジタルを活用するからこそ実現できるようになったものと言える。「これまで接点別に分断されていた顧客データを統合して見ることができるようになり、マーケターはファネル全体を通じて、より生活者にとって魅力的なブランド体験の提供が実現可能となっている。魅力的な体験の構築には、②ITプラットフォーム基盤が必要なことから、その支援のため当社では社内にデータテクノロジー部門を擁している」。
企業内にIT基盤を構築し、その時々の生活者にとって必要な体験を、データをもとに判断して提供していく。この活動が循環するなかで、マーケティング活動の精度も高まっていく。
川上氏は「次世代マーケティングは、終わることのないマーケティングと言える」と話す...