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新・ゼミ訪問

経済学の視点で「好き」を追求──同志社大学 河島伸子ゼミ訪問

河島伸子教授(同志社大学)

    [SEMINAR DATA]
    ゼミ名 河島ゼミ
    設立 2000年
    学生数 2〜4年生:各学年20名程度

    同志社大学 経済学部
    河島伸子教授

    同志社大学経済学部教授、東京大学未来ビジョン研究センター客員教授(兼務)。PhD(文化政策学、英国ウォーリック大学)。専門は文化経済学、文化政策論、アートマネジメント論、コンテンツ産業論など。著書に「コンテンツ産業論」、共著に「変貌する日本のコンテンツ産業」「イギリス映画と文化政策」「グローバル化する文化政策」「文化政策学」「アーツ・マネジメント」など。

興味あるコンテンツを探求経済学の視点から「好き」を追求

自分の趣味の世界を、経済学の視点から見直すとどうなるのか。同志社大学の河島伸子教授が指導するゼミでは、「文化経済学」と呼ばれる領域の研究に力を入れている。

3年生は、それぞれ映画班、ファッション班、マンガ班、ジャニーズ班など3〜4人ずつに分かれてグループワークを行い、4年生になると個人で研究を行う。

「マーケティングという学問について、詳しく教えるわけではありません。授業の中では主に、映画、テレビ、マンガ、アニメ、音楽、スポーツなどのコンテンツ産業の実態や経営の在り方について扱います」(河島教授)。ゼミを通して、それらのコンテンツにおける課題点や問題意識を持つことを求めている。

学生たちが「売り方として面白い、新しい取り組み」という観点から発表していく卒業研究ゼミコーナー「文化マーケティング」では、過去には「マラソン大会」や「ゆるキャラ」など、当時そこまでメジャーではなかったコンテンツについての報告もあったという。「いまの大学生は普段から多くの情報に接しています。私にとっては、新しい文化について知るための、情報収集という側面も大きいです」(河島教授)。

所属人数が多く、多様な興味や価値観を持っている人が集まっていることが、河島ゼミの魅力だ。2年生から4年生が取り組む「個人発表」の課題では、各自が最も関心を持っている文化分野について、並々ならぬ情熱をもって報告する。

「それぞれが自分の世界を持っているので、ゼミ生みんなで一緒に何かしよう、ということはほとんどありません。でも...

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