広告マーケティングの専門メディア

           

ワールド・レポート

ニューヨークADC賞2020 今年はインスタライブで発表

99回目を迎えるニューヨークADC賞。授賞式が中止となった今年は、インスタグラムのライブ配信によって、審査員の自宅などから受賞作品が発表された。日本からは金賞3作品、銀賞4作品をはじめ延べ54作品が入賞。ここでは最高賞のBLACK CUBE受賞作品と、各部門のGOLD CUBE受賞作品を中心に紹介する。

01 MOTION/FILM/GAMING CRAFT部門他:TBWA\Media Arts Lab
ジャズに乗せてAir Podsの軽快さを描く

Apple,Inc「BOUNCE」


2019年7月に公開された、Apple社のワイヤレスイヤホン「Air Pods」のCMである『BOUNCE』。最高賞であるBLACK CUBEと、3つのGOLD CUBE、2つのSILVER CUBEを獲得した。

制作は、これまでもイケアUKのCMや数々のミュージックビデオなどを制作し、ヤングディレクターアワードなどを受賞した、オスカー・ハドソン監督によるもの。音楽は、ジャマイカ出身のシンガーソングライター、Tessellated氏の『I Learnt Some Jazz Today』。

動画では、浮かない顔の男性が、鏡の前で無理やり笑顔を作るシーンから始まる。机上のAir Podsを手に取り外に出ると、道端に捨てられていたマットで軽やかに体が跳ねてしまう。金網やマンホール、壁や車もトランポリンのようにやわらかく、高く高く跳躍する男性。最後にはビルの屋上までジャンプしてしまう。ジャズ音楽に合わせ、ワイヤレスイヤホンの軽快さを表現した。男性を演じるのは、フランス出身のパフォーマー、メディ・バキ氏。パリを拠点に活動しており、ダンサーや振付師としてテレビや映画に出演している。

ADCのサイトでは、舞台裏の動画が配信されている。広い屋内に街並みのセットが組まれ、地面のあちこちにトランポリンやバランスボールが仕込まれている。

撮影の工夫と巧みなVFX技術によって制作された本作品。賞を主宰するThe One ClubのCEO、ケビン・スワンポール氏は、「革新的で創造的なクラフト。映画製作の技術と卓越性の縮図であり、ブラックキューブの名誉にふさわしい」と評している。

Appleは...

あと61%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

ワールド・レポート の記事一覧

ニューヨークADC賞2020 今年はインスタライブで発表(この記事です)
NY Festivals Advertising Awards オンラインで審査を敢行
各国の広告賞が中止に COVID-19の影響
SNS上でも大きな反響を呼んだ スーパーボウルCM 2020 Part.2
広告宣伝も白熱する!? スーパーボウルCM2020
ジャーナリストが審査する広告賞 Epica Awards 2019
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する