業界ごとの風向きに変化 プロモーションはさらに厳しく
「中国・武漢 原因不明の肺炎」の報道からたった3カ月後に、プロモーション業界は「大恐慌以来最悪の世界同時不況」へと巻き込まれた。恒例のコンテストやセミナー、表彰式などが、ことごとく延期・中止になった。
まず広告界ではファッション誌の広告が影響を受けた。広告主側の事情や制作業務の困難が重なり、合併号や臨時休刊が相次いだ。街メディア・生活動線媒体と呼ばれるプロモーションメディアも、一気に接触機会が減少。その一方で、テレビ広告やネット広告は、外出自粛要請の発令以降「巣ごもり」が進み、おのずと接触機会は増加しやすい状況となった。
プロモーションの生業「蜜」づくりが自粛モードに
売り場に目を移すと、百貨店やショッピングセンターなどが営業自粛の影響で売り上げが減少傾向にあるなか、スーパーやコンビニ、ホームセンターの売り上げは上昇。多様な「巣ごもり需要」が台頭した。主にスマートフォンクリーナー、バリカン、屋内トレーニング器具、オンライン飲み、テイクアウト食事など「巣ごもり」するうえで便利なものばかりだ。当然、これらを狙って売り場には「テレビ会議コーナー」や「ひとり飲み居酒屋セット売り場」などが設置された。
しかしプロモーション活動は「密」づくりを生業としている...
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