第57回「宣伝会議賞」の各賞受賞作品が決定しました。今回の応募総数は過去最多の62万4670点(中高生部門4万5731点を除く)。そして、3月13日には都内で最終審査会が開かれ、仲畑貴志さんら広告界を代表するトップクリエイターによる厳正な審査のもと、グランプリ、コピーゴールド、CMゴールド、眞木準賞、シルバー7作品が選ばれました。本号では栄えある賞を受賞した方々のコメントを紹介します。
眞木準賞:グルメ杵屋【キャッチフレーズ】
お子さまを卒業したって、大人だって、もちろんお子さまは食べたくなる、そんなすごいお子さまプレートの魔法の呪文
眞木準賞
日曜日の味がする。
25歳になって、少しずつ子どもの頃の感性を失いつつあるように感じます。しかし、大人になったからこそ得た感性もいくつかあり、その中のひとつが「懐古」だと思うのです。過去を懐かしむ際の、何とも言いようがない、いわゆる「エモさ」を感じられるのは、大人になった人の特権だと思える年齢になりました。一人ずつ過去は違うはずなのに、なぜか共通して「ぐっとくるもの」がある。プールから上がった後窓際で受けた授業、野球部のスパイクが乾いた土を削る音…。ニオイ、音、言葉…。
沢山ある「懐古のトリガー」のひとつとして、「日曜日」が私の中にありました。「(子どもはもちろん)大人だって食べたくなるお子様ランチ」というお題に対して「懐古」を軸に考え、眞木準賞をいただけたことは本当に光栄です。グルメ杵屋さま、審査員の皆さま、事務局の皆さま、またTwitter上で「#宣伝会議賞グランプリ予想」にて賞を盛り上げてくださった皆さま、この場をお借りしてお礼申し上げます。
協賛企業からコメントが届きました!
グルメ杵屋 専務取締役 佐伯崇司氏
内波可菜さま。この度の眞木準賞の受賞、誠におめでとうございます。グルメ杵屋の課題に応募いただいた作品がこの栄えある賞に輝かれましたことで、私たちも我が事のように大きな喜びに包まれております。受賞作品の「日曜日」というたったひとつの言葉によって、何気ない日々の中にちゃんと存在する幸せが想い起こされ、愛おしさがこみあげてきます。
言葉には世界を変える力があります。また言葉には時代をつくる力があります。この作品に出会い、また強くそう思いました。最後になりましたが、内波さまの「言葉の魔法使い」としての輝かしい未来がさらに開かれますように、魔法の呪文を贈ります。Open Sesame!
【シルバー】
サントリーコミュニケーションズ【キャッチフレーズ】
クラフトボスを手に取りたくなるようなアイデア
シルバー
社員全員、グビ。
シルバーでよかった。そんなことを思っていることが切ない。グランプリを取るために2カ月全力で取り組んだ第57回宣伝会議賞。なんとかファイナリストに残ることができたものの、そんなボクに待っていたのは、コロナウイルスの影響で贈賞式がなくなるという悲劇だった。中止の連絡を受けた日、あれほど欲しいと願っていたグランプリを望んでいないじぶんがいた。今回でファイナリストは4回目。憧れの舞台で卒業するのをどれほど夢見たことか。発表日当日、ボクは何を願えばいいかわからなかった。
結果はシルバーだったが、もし状況が違えばどうなっていたんだろう。もっと上が取れたんだろうか。それとも受賞しなかったあのコピーが選ばれていたんだろうか。そんなことばかりが浮かんだ。コロナウイルスがいる世界と、コロナウイルスのいない世界での結果が変わらないことを願います。シルバー、ありがとうございました。受賞者とファイナリスト全員、グビ …