新規事業開発まで一気通貫でデータ活用を支援
「データを蓄積したけれど、どのように活用していけばいいのかわからない」という悩みを抱える企業は多い。そうした課題の解決のため、データ基盤づくり、データの収集・分析、それにかかわるソフトウエア開発まで一気通貫にサポートするのが、DATAFLUCTだ。さらに、同社の事業はそこで終わらない。データ活用を進めようとする企業の多くが、その目的として新規事業の立ち上げを掲げている。そこで同社では、事業開発領域までをも支援しているのだ。
代表取締役の久米村隼人氏は「私たちはデータとサイエンスの力で、事業を通じた社会的課題の解決を目指している」と話す。さらに「当社のビジネスの主軸は、『DX(共創事業開発)』『DATALAKE(データ基盤開発)』『SaaS(顧客課題解決)』。外部データも多く所有し、アルゴリズムも高速でつくれる」と話す。
JAXAベンチャーに認定 衛星データビジネスを展開
これらの事業モデルの独自性に加え、同社ならではの強みは「衛星データ」の活用にある。DATAFLUCTは2019年、JAXAの知的財産や業務で得た知見を利用して事業を行うJAXAベンチャー企業に認定されているのだ。
同社の創業は2019年1月。久米村氏はこれまでデータサイエンティストとしてベネッセコーポレーションを皮切りにマクロミル、リクルートマーケティングパートナーズ、日本経済新聞社で経験を積んできた。
加えて、これらの企業では複数の新規事業開発にも従事。もともと独立志向があった久米村氏は新規事業に関する会合の場でJAXA職員から非常勤職員として誘いを受けることに。同時期に衛星ビジネスを行うOrbital Insightの存在を知り、その可能性に着眼。衛星データビジネスに携わることを決意、会社を立ち上げた。現在はJAXAでも週1回、非常勤職員として勤務している。
久米村氏が衛星データの可能性に着眼した理由。それはディープラーニングと組み合わせることにより、導き出される未来予測の精度だ。
「2016年頃からディープラーニングが注目されるようになってきたが、ディープラーニングと相性が良いデータは、いわゆる構造化されていないビッグデータ。予測したいテーマに対して、ビッグデータを活用して、ディープラーニングで解析することで高速で本質的な仮説にたどり着くことが可能。従来の人が立てた仮説検証型のデータ分析とは異なる価値を生み出せるし、特に未来予測に有効と考えている」と久米村氏は話す。
出店計画にデータを活用 店舗売上を推計するサービスも
現在、DATAFLUCTでは店舗出店・不動産開発・株式投資・収穫・都市計画などの大きな意思決定において...