松下電器産業(現・パナソニック)で長年、消費者からの製品に関する相談・苦情対応などの担当を務めてきた著者が、昨今の消費者が関わる問題の実態や原因を多面的な視座で考察し、まとめた『消費者新時代』。同書では、製品事故やリコール、個人情報漏えいなど、企業活動を通じて消費者に起こりうるさまざまな「消費者問題」に対し、企業の消費者部門に所属する人間の持つべき心構えを説いている。
著者は冒頭、消費者問題を巡る日本の法律の変遷を説明。例えば、1968年には消費者保護基本法が制定。その後2004年に消費者基本法に改正される。
それでは、こうした変遷を経て、いま企業の消費者部門の仕事とはどのようになっているのだろうか。著者は以下の4つを挙げる。①消費者庁などの行政機関・団体との折衝②消費者からの相談・苦情対応③消費者への情報提供④VOCの社内共有など、だ。
そして最終的に...
あと69%