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私の広告観

手書きだからこそ伝わる情報がある『書』の魅力をアートに乗せて発信

原 愛梨さん

SNSでの大きな反響から、最近ではテレビ番組への出演も増えている書道アーティストの原 愛梨さん。書道とアートを融合させた「書道アート」という独自のスタイルで、国内外に日本文化を発信していく原さんに、デジタル全盛の時代における"書"の魅力を聞いた。

原 愛梨(はら・あいり)さん
1993年10月2日生まれ、福岡県出身。TWIN PLANET所属。2歳から書道を始め、最年少で文部科学大臣賞受賞。多様な観点での文字を使った書道アートで、スポーツをテーマにした作品をメインにTwitterに投稿したところ、各界のスポーツ選手から大きな反響を呼んだ。親しみやすい性格と、天真爛漫なキャラクターを武器に、メディアやイベントなど、ジャンルを問わず幅広い分野で活躍する今注目の若手書道アーティスト。

書道とアートの融合 選手の目に留まり注目の的に

書道とアートを融合させた「書道アート」を中心に、2017年から活動を続けている書道家の原 愛梨さん。2019年5月には大ファンという福岡ソフトバンクホークスの選手を描いた作品をSNS上に投稿したところ、本人の目にも止まるなど大きな反響を呼び、それまで目標として掲げていたTwitter 1万フォロワーをわずか2カ月で達成した。

以来、プロ野球界をはじめとして様々な企業からの仕事の相談を受けながら、『ワイドナショー』や『ヒルナンデス!』といったテレビ番組への出演も徐々に増加。書道界の新星として、注目を集めている。

現在はTwitterをはじめ、YouTube、Facebook、TikTok、Instagramなど様々なSNSを活用しながら書道の魅力を発信。世界進出を見据えて、精力的に活動している。

そんな原さんが書道を始めたのは、姉の影響だった。3歳上の姉を真似て書道を習い始めた。

「勉強は嫌いで、小学校なのに居残りをさせられるほどでした(笑)。ですが、大好きな書道となると全く別で、とことん究めたいと思っていました」。

小学生のころの将来の夢は、「書道の上手な有名人」。夢は今、実現しつつあるところだ。

恩師との離別を乗り越え書道を究める決心を固める

高校生の頃には挫折も味わったが、母の導きにより克服しつつ、大学まで書道に打ち込み続けてきた原さん。大学卒業後は銀行に就職をした。

「驚くほど仕事が苦手でした(笑)。ですが、その中でもお得意さまへの宛名書きは社内からもお客さまからもとても評判が良く、『誰が書いたんですか?』と問い合わせをいただいたりもしました。それが嬉しくて、やはり私は『書を通じて人を喜ばせたい』んだなと、再確認することができました」。

こうして書の道に進むことを決心した原さん。しかし、仕事の中での経験より、何よりも大きかったのは小学生のころから通っていた書道教室の恩師の存在だ。

「先生が認知症を患い、私のことを忘れられていたら悲しむだろうと慮った両親が、しばらく会わせてくれない時期がありました …

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