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「ポスト2020」広告マーケティングの行方

TOKYO2020聖火リレー パートナー企業各社が込めた想い

成熟社会における、新しいイノベーションの形

2020年3月26日、福島県から東京2020オリンピック聖火リレーがスタートした。オリンピック・パラリンピックの開催を身近に感じることができる一大イベントだ。オリンピック・パラリンピック開催前の重要イベントである、聖火リレー。この聖火リレーという場に、ゴールドパートナー企業はどのような方針で臨み、アクティベーションを企画、実行しようと考えているのだろうか。

パブリックセーフティ先進製品、ネットワーク製品、業務用無線システムのカテゴリーでゴールドパートナー契約を締結しているNECの山本啓一朗氏が司会を担い、各社の構想を聞く(本文中・敬称略)。

※本座談会は2020年2月28日に実施しました。

全国の企業拠点を巻き込み従業員のロイヤルティを高める

山本:間もなく開催になる東京オリンピック・パラリンピック。「東京2020」ゴールドパートナーになっている企業の担当者同士は、ライバル関係にあるようでいて、互いに情報交換をして、それぞれの企業の中で、これまで誰も経験したことがない仕事にチャレンジする同志のような関係でもある、と思っています。この企画では、毎回テーマを設定し、そのテーマにあったゴールドパートナー企業の担当者の方に集まっていただき、座談会形式で話を聞いていきたいと思っています。

今日のテーマは3月下旬から始まる、聖火リレー。NTTさんは東京2020オリンピック聖火リレープレゼンティングパートナーを、ENEOSさんは東京2020オリンピック聖火リレー、そして東京2020パラリンピック聖火リレーのサポーティングパートナーを、LIXILさんは東京2020パラリンピックの聖火リレープレゼンティングパートナーを、私たちNECはアソシエーションパートナーを務めています。まず聖火リレーの話に入る前に、各社のオリ・パラにおける取り組みについてお話いただけますか。

吉川:NTTは2015年に通信サービスのカテゴリーでゴールドパートナー契約を締結しました。この契約はNTT(持株会社)および、NTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモの4事業会社も対象になっています。私自身はグループ全体としてのマーケティングの企画・実行を担当しています。

山本:NTTさんが協賛を決めた理由は何ですか。

吉川:NTTは、1964年東京オリンピック、1972年札幌オリンピック、1998年長野オリンピック・パラリンピックにおいても、さまざまな通信サービスを提供してきました。

東京2020大会においても、グループが持つ通信・セキュリティ技術やサービスインフラを活用し、安心・安全・快適な大会運営に貢献することはもちろん、東京2020の関係者、出場選手、および国内外からのゲストの皆さまにこれまでにない最高のおもてなしを提供することに貢献できる、そしてこの大会自体をしっかり支え、成功裏に終えることで、その後の当社の競争力につなげていきたいと考えたからです。

1964年大会当時の努力 語り継がれた歴史

内田:私たちENEOSは、エネルギーのカテゴリーでゴールドパートナー契約をし、石油・ガス・水素・電気を供給します。

当社が協賛を決めた理由は3つあります。ひとつは大会や選手を応援できることが、すべての人に「熱いエネルギー」を届ける活動としてPRに使えるということ。2つ目が大規模イベントの運営には電気をはじめとする多くのエネルギーが必要ですので、私たちの技術力をもって燃料供給で貢献できるということ。そして3つ目が全国に約1万3000カ所ある、サービスステーションの活性化で、全国を走る聖火リレーのサポーティングパートナーになったのも、この目的があってのことです。

(※編集部注:NECはオリンピック史上初めて設定された「パブリックセーフティ」のカテゴリーなどでゴールドパートナーに、LIXILは住宅設備部材&水回り備品のカテゴリーでゴールドパートナーになっている。/詳細は月刊「宣伝会議」2020年2月号に掲載)

山本:3社がオリ・パラの聖火リレーに関わろうと思った理由は何でしょうか。

内田:当社の場合は1964年大会当時、聖火台への燃料供給など、関わりがあり、そこでの苦労話が今でも社内で語り継がれていたんです。そんな歴史があったので、ゴールドパートナーになるなら、ぜひ聖火リレーにも関わろうと考えていました。今回は、聖火ランナーの方たちが持つトーチにLPGガスをグループ会社のENEOSグループ社を通じて、また開閉会式の聖火台には水素を供給させていただくことになっています。

山本:それは社内の皆さんが知っている事実だったのですか。

内田:はい。オリ・パラが開催されるたび、社内報にその歴史について紹介されていました。

山本:苦労があったということは、前回大会で技術革新が起きたのでしょうか。

内田:消えないのはもちろん、煙が出ない、匂いがしない…など、かなり難しい条件があったと聞いています。当時、開発された灯油には「聖火灯油」という名前がついているくらいなので。

山本:パラリンピックの聖火リレーでは、LIXILさんも素材製造に貢献したトーチにENEOSさんの燃料が供給されるんですね。

大沼:今大会は「復興五輪・パラ」と位置付けられていて、LIXILでは吉岡徳仁さんが復興をコンセプトのひとつにかかげてデザインしたトーチの素材に、東日本大震災時の仮設住宅で使用された窓などのアルミ建材を再利用し、供給しています。

内田:聖火トーチはデザインだけでなくバーナー、燃料供給など複数企業の力が必要になるので、チームを組んで参加するコンペで決まるんです。私たちは、吉岡さんが幹事となり、LIXILさんや他企業さんと組んでコンペで選ばれました …

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