ファッションを中心とした新しいライフスタイルの発信源である、フランス・パリ。パリに駐在する日本人マーケターが街中で見つけた、新しいトレンドを紹介。トレンドをマーケティングと異文化理解の2つのフレームから読み解きます。

ナンバープレートを使用 渋滞を運命の出会いに変える
日本でも身近になりつつある「マッチングアプリ」(オンラインデーティングサービス)。米アライド・マーケット・リサーチは、同分野の世界市場が年平均5%で成長し、2025年には92億ドル(約1兆円)に達すると予測しています。すでにメジャープレイヤーがポジションを確立しているため、市場の細分化が進み、各国で尖った新サービスが続々と登場しています。
「もし渋滞が出会いの場になったら…」。そんな発想で開発されたのが、昨年10月にフランスでリリースされたマッチングアプリ「Carimmat」(カリマット)です。車(あるいはバイク)のナンバープレートとアカウントが結びつけられ、渋滞中に見かけた車を運転する「気になる人」とつなげてくれるというもの。
例えば信号待ちで、たまたま隣り合わせた車の運転者に一目惚れしたとします。そんなときは、信号が青に変わり、隣の車が発進した際にナンバープレートを控え、Carimmatに入力すれば(相手がアプリを利用している場合)相手に連絡することができるというもの。マッチングアプリとしてナンバープレートを利用するのは世界初の試みで、「渋滞時のTinder」という触れ込みで注目を集めています …
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