家庭用光脱毛美容機「スムーズスキン」を販売するCyDenは、ソーシャルワイヤー運営のFind Modelとインフルエンサーを活用したマーケティングを実施。ブランドイメージの確立を目的とした施策が購買にもつながり、現在の売上の半分がインフルエンサーからの流入だという。CyDenの河野顕子氏とソーシャルワイヤーの日高亜理紗氏に話を聞いた。
単価が高い商品だからこそブランドイメージをSNSで確立
──Find Modelのサービスをどのように利用したのですか。
河野:当社の家庭用脱毛器「スムーズスキン」のプロモーションで、インフルエンサーを起用しました。イギリス・サウスウェールズ州スウォンジーにあるCyDen社は、イギリスの脱毛分野で30年以上の経験と知見を重ねてきた、グローバル・エキスパート・ブランドです。日本での新規顧客開拓のために、美容業界ではインフルエンサーの方々が大変活躍していることから、今回の施策の実施を決めました。
日高:Find Modelは、インフルエンサーによる発信を通じ、クライアントが見せたいブランドイメージの確立をサポートしています。カウンセリングをしたうえで、使用するプラットフォームや投稿内容、起用インフルエンサーなどを検討し、提案しています。今回は「スムーズスキン」のブランドやターゲットを考えて、まずはInstagramで展開しました。
河野:美容と言っても脱毛器は家電のカテゴリに属するので、隙間時間にInstagramを見て気になっても、すぐに購入できる価格帯の商品ではありません。まずは「試してみたい」と思う方が多いと想定したので、その後のオンラインでの施策の企画には苦労しましたが、購買に直結すること以上に、まずはブランドイメージの確立やブランド認知のために必要だと考えて実施を決めました。
カウンセリングを実施して親和性の高い人や投稿を提案
──実際サービスを利用してみてどうでしたか?
河野:Find Modelさんとお仕事をし、丁寧なカウンセリングにもとづき提案していただける点に信頼が持てました。インフルエンサーマーケティングは、ブランドの世界観に合ったインフルエンサーの選定から始まり実施に至るまで、非常に長いプロセスがあります。実は他社さんにも相談した経験があるのですが、インフルエンサーのリストを提示していただき、そこから当社で選ぶというスタイルの会社もありました。
しかしFind Modelさんは、カウンセリングして当社のブランドを理解してくださっているうえに、専門家としてインフルエンサーの方々それぞれの特徴やフォロワーがどのような人かなどを深く理解されていて、それを掛け合わせてインフルエンサーの選定から投稿内容まで細かく提案してくださったので成功したのだと感じています。現在に至るまで3年にわたり続けてお願いしているのも、そうした理由があってのことです。
インフルエンサー施策では、ユーザーも「やらせ」に非常に敏感で不自然な投稿だと伝わってしまいます。親和性の高いインフルエンサーを選定できたことが成功の要因だったのではないかと感じています。
日高:今ではデジタルPRに携わってはいますが、私自身がそれまでは広告を見てモノを購入するようなタイプの人間ではなかったんです。自分がフォロワーだったらと考えたときに、PRの投稿によってブランドがネガティブな印象にならないよう"見せ方"の部分に一番注意を払いました。
20代後半~30代がターゲットのボリュームゾーンということや商品のデザインが大きな魅力のひとつであることなどからInstagramを選び、インフルエンサーについても、インフルエンサーそれぞれの好きな色合い・ファッションのテイスト、金銭感覚を選定材料にしました。
「スムーズスキン」は価格が3万円からで、決して安価ではありません。インフルエンサーのフォロワーは同様の価値観を持っている人やその価値観を目指している人が多いため、例えばプチプラコスメを多く紹介している人よりは、ある程度ハイブランドの化粧品を使うような金銭感覚や、自宅で使う商品なので自宅での時間を大事にしているといった価値観の人を選定しました。
PDCAを回して親和性を高め購買の半分以上がSNS経由に
──実際、どのような効果がありましたか?
河野:元々はブランド認知を一番の目的にしていましたが、売上にも効果があり、驚きました(笑)。フォロワーが1万人程度のインフルエンサーの方の投稿であっても大きな反響につながっていることがあり、フォロワー数が多ければ良いというものでもないのだと感じました。
日高:実は、フォロワー数やいいね数、コメント数などは施策を繰り返していくうちに選定の基準から外れていきました。買って増やしてしまえることや、いいねは最近非表示になったりもしましたが、インフルエンサーへの挨拶的な表面上のアクションである場合も多く、ユーザー側のハードルが低いと考えたんです。
本質的なブランドのファンになりえる方の選定には、ストーリーズからのWebサイトへの遷移数をKPIとして設定したことは大きかったと思います。一度クリックしていただければその後もリターゲティングで変化を付けたアプローチもでき、購買に着実につながりました。
河野:昨年から実施しているインスタライブも効果がありましたね。製品を使用しながら話す生配信をしてもらったところ、コメントがたくさん寄せられました。効果や使い勝手について率直に聞くことができたのが良かったみたいです。
日高:「脱毛」という話題は女性の多くが気になっていて友だちとの会話にはのぼりますが、キラキラしたSNSの世界ではあまり出てこない話題です。そして使用後のつるつるの画像などではなく使用感の口コミを知りたい人が多いため、友だちのように話すインフルエンサーのライブや投稿は親近感が湧いて人気がありました。
河野:そのようなユーザーの気持ちを分析し、理解しているため、どんどんクオリティを上げていただきました。インフルエンサーマーケティング施策では、ユーザーのエモーショナルな部分に訴えかける要素が必要。定量的なデータだけでなく、感覚やセンスなど定性的な部分も見ていくことが重要だと思います。定量面だけでなく定性面など反応についても担当者の方が分析してPDCAを回し、親和性を高めていただけたので力強かったです。
日高:インフルエンサーマーケティングは脱毛器といった、一見親和性の低そうな商材でも訴求することができ、取り扱えない商材はないと考えています。プラットフォームに合わせ、定量面だけでなく定性面でユーザーの心を動かせるような見せ方をこれからも考えていきたいです。
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