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米国広告マーケティング事情

愛を伝える「対象」は問わず!?日本と異なる米国バレンタイン習慣

松本泰輔

日本とは異なり、米国のバレンタインデーには「女性からの告白」も「義理チョコを贈る」習慣もない。米国におけるバレンタインとは、「男性から女性へ花やスイーツを贈る」「女性から男性へネクタイをプレゼントする」「親子でカードを交換する」など、対象を問わず「愛情を表現する日」なのである。

それに伴う消費も多く、全米小売業協会(National Retail Federation)によると、2020年バレンタイン関連の全米総支出額は約274億ドル(約3兆円)で前年対比32%増と大きな飛躍が予想されている。

ティファニー、Kay、Pandoraなど「愛の告白はジュエリーを添えて」

前述の通り、「女性から男性に告白、あるいは何かを贈る」日本の文化とは異なり、米国のバレンタインは男性から女性へ愛情を伝えるケースも多い。そして、全米で結婚するカップルの約10%がバレンタインデーに求婚するため、「最もプロポーズの多い日」として知られている。

また、オンラインで宝飾の売買を行うJames Allenが2017年に顧客1000人に取ったアンケート調査によると、「約43%のミレニアル世代が『バレンタインデーに婚約したい』と回答した」といい、多くの米国人から「ロマンティックな日」として認識されている。

こうした世相から、大手宝飾ブランドはこの時期になると、マス媒体やSNSなどへ広告出稿を増やす。例えば、大手宝石チェーンのKay Jewelersは2月5日より、バレンタインにちなんだキャンペーンを開催。内容はハッシュタグ「#displaymykay」を付けてSNSなどに写真を投稿すると、YouTubeやInstagramなどで紹介されるというもの。

同キャンペーンを通じ、結婚前のカップルのほか、既婚者、独身者らにも「愛する人へ、ジュエリーを」と広く呼び掛けた。また、多くの女性を魅了するTiffany&Co.(ティファニー)も1月29日、同社が推すバレンタインデー用のギフトをInstagramやFacebookなどに発信 …

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