消費者を対象に広告だけを使ったマーケティング活動では、市場にインパクトを起こしづらい時代。クリエイティブPRの視点から考える、新しいマーケティングの在り方を解説します。
2030年のSDGs達成に向けて、世界中で、そして日本でも企業規模に関わらず社会の持続的成長に貢献するための取り組みが始まっています。
しかし「ファクト(取り組みそのものの事例)」は増えているにも関わらず、日本には古くから「良い取り組みは黙って実行する」という美学があり、うまく発信できていない企業が少なくありません。ファクトを適切にメディアが取り上げてくれるような情報に加工して発信したり、投資家・従業員・取引先などマルチステークホルダーの理解が得られていないことが課題になっています。
例えば、東レではSDGsの17の目標のうちのひとつ「6.安全な水とトイレを世界中に」に対して、水利用を節約する商品として新興国小規模集落向けの小型水処理機を開発しています。
この事例は水処理機という具体的なプロダクトがあるので伝えやすいですが、例えば日本の農業を支えている大手種苗メーカーのタキイ種苗やサカタのタネが「15.陸の豊かさを守ろう」という観点で世界各地域に適応した種苗と農家育成を行っていると聞いてもピンと来ません …
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